サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

僕やあなたにとってのごほうびごはん

こんにちは

 

 本日は現在、僕が購読している漫画「ごほうびごはん」3巻発売。さっそく購入して、電車で読んでいます。

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 この物語は上京して一年足らずのOL、池田咲子さんが毎日の業務にへとへとになりながら

週に一度、自分自身を励ますために手間ひまかけたぜいたくなごはん「ごほうびごはん」を食べるというお話。

 

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 以前このブログでも紹介した作品です。連載スタートからある程度時間も経っているため、最近は池田さんが自分で料理をするだけでなく同僚の女の子や上司、友人、家族、後輩など多くの人たちと賑やかに食事を楽しむエピソードも増えてきましたがこの作品を手にいつも思い出すのは僕が文芸に携わりたくて入ったアニメ制作を辞め、それでも文章に関わりたくて入った東京都を取材エリアとする小さなタウン新聞の会社でライターだったころに取材させていただいた、ある養育家庭のご主人のお話です。もう、ちょうど10年前の話になるでしょうか。 

 

 そのご家庭はお寺で、そこのご主人は住職を務めながら多くの事情で実の親御さんと暮らせなくなった子どもたちを養育家庭のホストとして育てていました。その時、僕が制作に携わっていたタウン新聞ではお正月号の特集で「再生」をテーマに記事を書いており、他のライターが「経済」や「地域交流」などを取り上げる中僕は「家族再生」をテーマに選択。テーマを決めて取材を進めていく中、東京の多摩で養育家庭の活動を続けるお寺を紹介されてインタビューに応じていただきました。

 

 僕は住職に「血の繋がらないお子さんを育てる事。そういった子ども達の親になるため必要なものは何か?」と質問してみたところ、その住職は「相手も自分も人間。正直言って、うまくいかずに失敗したこともある」と率直に仰いました。そのうえで大事なのは「お互いに家族でいようと努力を続ける事。そこで重要になってくるのは一緒に食事すること」と答えたのです。

「みんなで集まってご飯を食べる事で親は子どもに『私たちはお前たちを心から信頼しているよ。だからお前たちも私たちを裏切ってくれるな』と行動で伝える。そうやって互いの信頼を作っていくほかない。』それは血の繋がり云々の話ではありません」と語る住職に、僕は家族である根拠を「血」に求めるのは甘えなのだろうか?という疑問をぶつけました。その問いに対して住職は「甘えである」と答えました。

 

 その日以来、僕にとってのごほうびごはんは何を食べるのかより、「誰と食べるか」のほうが重要な事となりました。このマンガのヒロイン、池田さんがこの先の物語でも誰かと美味しさを共有できること。この記事を読んでいるあなたにとってのごほうびごはんがおいしくて賑やかである事を、心から願っています。

 

※物語のヒロイン、池田さんが「誰か」と食事をするエピソードは、美味しいものを共有する事の幸せを読者に訴えかけてくるので好き。