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「スパⅡX(スーパーストリートファイターⅡX)」こそ対戦格ゲー最高峰!

こんにちは。

 

 本日、たまたま知人と90年代のアーケードの対戦格闘ゲームについて語らっていた際、「ストリートファイター」という懐かしい響きが登場しましたので、今日のブログのテーマはこのゲーム。高校生だった91年の夏、僕は後の格闘ゲームのブームを作り出した「ストリートファイターⅡ」にドハマりしていました。

 

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出典:ストリートファイターⅡ(カプコン

Arcade Longplay [370] Street Fighter II: The World Warrior - YouTube

 地上最強の格闘家を目指す青年「リュウ(隆)」「ケン(拳)」が世界の各国を回りながら、各地の格闘技を極めた猛者たちと闘い、勝利を目指すのが目的のゲームの続編。前作はリュウ、ケンだけがプレイヤー用のキャラでしたが2作目以降は中国拳法の使い手で格ゲー女性人気キャラのパイオニアとなった「春麗チュンリー)」や

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米軍式のマーシャルアーツの使い手「ガイル」

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ロシアのレスラー「ザンギエフ

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日本を海外の人に誤解させそうな力士「エドモンド本田

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身体で電気を発電できるアマゾンの野生児「ブランカ

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インドでヨガを極め、火を吹いたり宙を浮いたりはお手の物なキャラ「ダルシム

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 など、実に個性豊かなキャラが選べたこともあってこのゲームは日本国内だけでなく海外でも大ヒット。僕自身もコインを握り締めて、自宅近所にあるゲーセンに通いました。25年前のヒット作が続編につぐ続編で、新シリーズが今でも発売されていることに感慨深いものを感じる。

 

 補足になりますけど、このゲームの当時の人気の高さを物語るのに相応しいキワモノアイテムを紹介。「熱唱!ストリートファイターⅡ」各キャラクターのイメージソングをアーティストたちが熱唱。どういうわけかゲームの主人公「リュウ」のテーマを歌ったのは光GENJI山本淳一」。

 

ストリートファイター リュウの歌 「嵐になれ」 - YouTube

 

この人選には今でも納得できません。なんでこんな歌唱力の無い人を選んだのか。実を言うと歌はいいのよけっこう。ちなみにストⅡのマスコットである春麗のテーマを歌ったのはCOCO「宮前真樹」。

 

Miyamae Maki - Yume e no Position - YouTube

 このアルバムについてはまた、別の機会に。歌い手はアーティストとしてどうなの?という人も多いけど意外と豪華メンバー揃いなのには驚きよマジで。

 

 話をもとに戻しましょうかね。さてこのゲーム。先程も書いた通りのすっげー人気で、それこそもう年単位でバージョンアップ版がでていました。ゲームの敵キャラも使えるようにしたほか、各キャラの使い勝手をバランスよく調節してキャラ別対戦での有利・不利を減らした「ストリートファイターダッシュ」ほかゲームの操作性と操作スピードを高めた「ストリートファイターダッシュターボ」、英国特殊部隊の女の子やネイティブアメリカン、闘うレゲェミュージシャンなど更ににキャラを増やした「スーパーストリートファイターⅡ」。その「スーパーストⅡ」に超必殺技を設定した「スーパーストリートファイターⅡX(以下、スパⅡX)」。僕は今でも、このスパⅡこそストⅡシリーズの最高峰だと思っています。

 このストⅡブームはゲーム業界全体に大きな影響をあたえ、各メーカーはこぞってストⅡのフォロワー的ゲームをリリース。対抗馬として筆頭といえるのは旧SNK餓狼伝説」シリーズでした。

餓狼伝説の発売はストⅡとほぼ同時期のため、フォロワーとするべきかどうかは意見が分かれる人も多い。

 

 この餓狼シリーズ最大のウリはキャラクターがダメージを受けてKO寸前にまで追い込まれると戦況をひっくり返せる「超必殺技」が使えるようになること。各キャラは筐体のレバーを↓、斜め→、→にすばやく移動させた後に攻撃ボタンを押すなどして固有の技を発動できますけど、対戦で逆転の可能性を秘めた威力抜群な超必殺技の利用時はさらにそうさも複雑なものに。スパⅡXでも餓狼伝説2のようにコンピュータや対戦相手に追い込まれてもこの複雑な技で一発逆転が可能になったのはいいけど、その技を使うのがひどくむずかしい。素早く↓、斜め→、→、↓、斜め→、→と2回動かして攻撃ボタン。←に1秒以上レバーをためた後、→、←、→に動かすと同時に攻撃ボタン。←斜め下にレバーを1秒以上ためた後、→斜め上、←斜め下、→斜め上に移動させて攻撃ボタン。などなど。なんかやっているうちに「金庫の鍵開けかよ!」とか思うようになり、その操作性の複雑さからゲーセンへの足は遠ざかりました。

 高校時代にストⅡにハマり高校、浪人、大学生になっても授業を聞いているよりゲーセンに通い、アーケードゲーム機のレバーを握っている時間の方が長い、典型的なダメ人間だった僕。そんな僕が格ゲーを卒業できたのは格ゲーの進歩によって操作が複雑になったのもあるんだけけど、なにより「飽きた」ということが大きい。あれだけ対戦プレイで他人に勝利することに快感を見出していたのにふと「ゲームで他人に勝ったからって、何なの?」と思うようになったのでした。何がきっかけだったというもんでもないけど、ゲームで遊んでいてもまったくおもしろくないことに気づいた時、「あぁ。自分は格ゲーを卒業する時期になったんだ。」と自覚したのでした。そして「格ゲー卒業」のけじめをつけるため、僕は格ゲーで100人組手を行いました。お昼に今まで通いつめたゲーセンに行き、貧乏学生にとって貴重な1万円を両替機にぶっこんで100円を100枚に両替。片っ端から対戦に乱入するという企画でしたが実際やってみると、コレはマジでキツい荒行だった。

 僕の定めたルールでは勝負つねにガチ。ゲームに乱入してわざと負けるマネはNG。そのために調子いいと100円で10人抜きくらいできちゃうので思っていたよりも時間、体力を使いました。おそらくトータルだと、300回は対戦したんじゃないかなあ。アーケード筐体に積み上げられた100円コインの束と、長時間居座ってゲームを続けている怪しい男。そんな奇妙な風景にギャラリーは集まってくるようになったのでした。

 

「あんた何やっているの」とゲーム中尋ねてくる人たちに

「100円100枚を使った対戦ゲーム100人組手」と、手を動かしながら答える僕。

 

 その話がゲーセンを駆け巡り、いつのまにか大勢のギャラリーがコールを始めるようになっていました。手持ちの100円が残り10枚を切る頃には周囲の声もヒートアップ。合間合間に「あと残り何人?」と尋ねられて、こっちもコインの残りを教えるとその情報がゲーセンに響き渡っていき「あっと9枚!あっと9枚!」みたいな感じで。

 そして最後の100円を使いきり、席を立った瞬間にビビる程の大きな拍手。カウンターを見たらアルバイトの店員の兄ちゃんが涙ぐみ、「アンタバカだけどもすげえ!」と抱きついてきたのです。そのバイトに抱擁されながら疲労でもうろうとした意識の中で「もう格ゲーやりたくない。マジで飽きた」と、僕はつくづく思いました。

  

 あれから20数年。子どもの頃からファミコンスーファミ、プレステのコントローラーやゲーセンにあるアーケードゲーム筐体レバーを手に隣の誰かと技を競っていた自分にとっては対戦=ゲーム機を挟んでのタイマンだったけど、この数年のネットの普及などで通信対戦も1対1でなく、参加者全員で入り乱れて競い合ってお互いに勝利を目指すバトルロイヤルな形式の「対戦ゲーム」も増えているこの現在においてもはや自分はロートルでしかありません。そんな自分にとっては以下の「アーバンチャンピオン」を、コンシューマーゲーム機における格闘対戦ゲームの原点として記憶に留めて貰いたい。

 

www.youtube.com

アーバンチャンピオン - Wikipedia

 コレはファミコン初の対戦型格闘ゲームで、プレイヤーの武器は拳のみ。ストⅡの波動拳みたいな技どころかキックや投げ、関節技もナシ。あくまで互いの勝利への渇望と意思を握りこんだ拳を武器に強、弱のパンチを打ち合い、時にはガードとスウェーのテクニックで相手を翻弄。相手に殴られ体力が尽きてくると打撃の威力も落ちてくるといった、まるで花山薫の素手喧嘩(ステゴロ)の美学をそのまま持ち込んだみたいなリアル志向のゲームです。

 おまけに戦いの舞台は寂れた街の通りで周囲には観客どころか路上の戦士を称える歓声もない。勝者に与えられるのはただひとつ。「互いに愛する(と思われる)女性の祝福のみ」。金も名誉もいらない。ただお前の賞賛だけは俺のもの。他のヤツには譲れない。という、実に硬派な世界観。地味だけどこのゲーム面白いんだよなぁ。皆さんもぜひ、機会があったら遊んでみて下さい!!

 

 

今週のお題「卒業」

 

  

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今週のお題「卒業」