サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

自民の改憲漫画を読んだ率直な感想「あぁ、この人たちマジで中身空っぽだ」

こんにちは。

 

 昨日のブログでも書いたとおり、本日は自民党が発行した憲法改正漫画

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ほのぼの一家憲法改正ってなぁに?について。

 物語の登場人物はどこか頼りなさげな夫、ささいなことですぐにキレる妻。物心ついたばかりの息子、それを諭すおじいちゃんとひいおじいちゃん。物語はとある休日の昼下がりにいきなりブチギレる妻の怒鳴り声からスタート。

 

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 でもって何の脈絡もない憲法論議に突入。そんな情緒不安定な妻をなだめるのが自分たちにとって都合のいい憲法=GHQの押し付け説だけを語り、さもそれを事実だといわんばかりに、お説教を始める老害。自民お決まりの構図ってやつです。

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※実際には、日本人の憲法学者などが集まって発足した憲法研究会の憲法草案をベースに作ったという説もあるので、必ずしも押し付けではありません。

 

押し付け憲法論 - Wikipedia

 

この憲法論についてはブログでコレ以上触れません。

さて本題。ここまでの描写で気になる点を羅列していきましょう。

 

①曽祖父、祖父、夫、妻、息子の家族構成になっているが曾祖母、祖母、娘がいない。
②感情的にいきなりキレる無知な妻。
③それを諭す曽祖父。

この3点を統合して考えていくと自民の考えている家族のビジョンとはこんな感じでしょう。

 女性というのは無知で感情的になりやすいため、男が威厳を持って女性を「教育」するべき。
また、この家族に娘がいないのは「女性は、跡取りを生むためだけの機械」であると思っているからじゃないのか?そういやちょうど今から10年ほど前に、こんなことを言っていた大臣がいましたっけ。

「15-50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」

 

柳澤伯夫 - Wikipedia

その発言の後でひどく炎上したため、この人、見苦しくいいわけをしていたんだけども、この漫画を見る限り「女性は子どもを生む機械」という考えって自民党の共通認識なんだろうと思わざるをえません。どちらにしても、この歪な家族構成を見るかぎり、この人たちの根底にあるのは男性優位な発想であることは間違いなさそうです。同様の指摘は、この選挙啓発漫画にも言えます。

 

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arrow1953.hatenablog.com

 

 この点だけを見ても性差別を許さない日本国憲法の精神に反していると思うのですが、憲法の改正の動機にはおそらく女性が社会に進出したことで肩身が狭くなっている男の威厳を回復させるため女性に対して男性を優位に立たせたい!といった、みっともない嫉妬めいた願望があるんじゃないか。少なくても僕はそう感じました。テメーらの勝手な妄想で、脳内で勃たせてろ。

はい、次。ブログできのう書いたけど自民党はともかく「個人の権利」をひどく嫌います。

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コレ大ウソ。「公益=みんなの利益」だけを意味しません。公益とは「社会一般(大多数)の利益であり公共の福祉とは「お互いの自由と人権の公平性を保つための原理」も含んでいます。
 もしも、この公共の福祉が公益のみを意味するものだったらどうなるか。例えば僕がヘビースモーカーだとします。20歳を超えた成人だったら僕にはタバコを吸う権利がありますが、そのいっぽうで「タバコがイヤ。近くで吸うな!!」という人も大勢いる。公共の福祉が公益だったら僕のタバコを吸う権利が認められません。この場合、喫煙という行為は「大勢の利益に反するから」です。それとは逆に嫌煙家が少数派でヘビースモーカーが大勢な状況なら「タバコ吸われるのはイヤなのでやめてほしい」といえません。この場合「喫煙できる環境」こそ公益となるためです。
 このように両者の(幸せを求める権利)が対立する場合、お互いの持つ権利を最大限尊重して、解決策を模索する。上記の話でいうと、「分煙室」をつくるといった妥協案あたりが現実的な解決策になるのでしょう。この辺の議論はたいへんむずかしくて、現在も多くの学者が意見を戦わせています。ただどちらにしても公共の福祉=公益だと簡単に断言できません。

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 それをやってしまったら公共の福祉=公益=国(権力)の利益という三段論法も成り立つ事になってしまうため、国は公益を理由にいくらでも国民に負担を強いる事もできるようになる。だからこそ、この日本国憲法は国よりも人の尊厳という前提で作られているのです。

 何度も書いていますが自民党改憲案は「個人の権利」をひどく嫌っています。個人主義が蔓延するとロクな事がない。だからこそ個人の権利を社会によって制御する必要がある。個人の権利をうまく制御する事で家族や地域、そしてさらにその延長上にある「国家」の威厳を回復できる。そういった願いが根底にあるのが自民改憲案であるというのが僕の認識です。ただ、この個人の制御によって復活できる「家族」「地域」とは

女性というのは無知で感情的になりやすいため男性に「教育」される存在であり、「跡取りを生むためだけの機械」であることを堂々と語るだけでなく、公共の福祉=公益=国(権力)の利益という三段論法を成り立たせる事で公益を理由にいくらでも国民に負担を強いることを目的とする国家の事だろうけど。

 

さて次。自民党改憲案が重視するもののひとつに「家族」というのがあります。「婚姻」について定めている現行の第24条にわざわざ「家族」を付け加えて、「理想の家族」のあり方をくどくど書くくらいのこだわりです。

第24条(家族、婚姻等に関する基本原則)

1 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。

2 婚姻は、両性の合意に基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

3 家族、扶養、後見、婚姻及び離婚、財産権、相続並びに親族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

お前らにわざわざ家族のあり方のモデルまでどうこう言われたくない!ってのが僕の感想なんだけどなんでそこまで「家族」にこだわるのだろう?

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※物語のクライマックスで語るのは「個人の自由の強調で女性が社会進出したための家族の絆の希薄さ」の嘆き。いい年の大人がほんと情けなくてみっともねぇ。

 自民党がやたら家族を強調する理由。それは自民の議員たちって誇れるものが「家族」だけだからじゃない?以下のサイトによると自民の議員の4割が世襲安倍内閣にいたってはなんと5割が世襲だそうな。

 

blogos.com

この「権力を握る人たち」が議員になれたのはいうまでもなく親や祖父母の七光り。つまり、自分の力ではない。従ってこの人たちのアイデンティティーは嘗て、この国の権力を握っていた家族や親戚。だから「家族の絆」というものの否定は自分たちのアイデンティティーの否定に他ならないから「家族」の重みを復権させたい。違う?

 以前、僕はこんな記事を書きました。  

arrow1953.hatenablog.com

 

arrow1953.hatenablog.com

だとしたら、僕は自民の議員たちにこう言ってやりたい。

 

 

他人の物語にのっかる事で手にするプライドなんてみっともないったらありゃしない。それってなんの取り柄もないさえないヤツが自宅の家系図を持ってきて、自分の家柄を偉そうに自慢して周囲から失笑されるのに似ている。周囲はそういう人たちにこう問いかけるでしょう

「ふーん、家柄スゴイんだ。んで、 アナタ自身はどこがスゴイのさ?」と。

愛国ポルノなんかじゃ俺は勃たないぜ! - サブカル 語る。

 

 だけどもまぁこれは僕の妄想でしょう。国会議員という人たちはコネや金に頼ることなく、自らの政策を堂々と語り、有権者にその質を吟味されたうえで選挙により選ばれた優秀で立派な人たちなんですから。

※以下、そんな自民と国民の関係ってこんな感じだと思ったので書いたブログ。

arrow1953.hatenablog.com