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サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

アニメ業界で働いた体験から提言をしたい、業界の改革案③

アニメ業界

こんにちは。

 

前回、前々回と自分のアニメ制作体験から

労働環境の酷いアニメ業界を健全なものにするための

改革案をつらつら述べてきました。いただいたコメントには

「5年前までは僕のいたころと変ってなかった」という

貴重な体験談もあり、やっぱりなと思ったのと同時に

経済産業省によるアニメ制作に携わる人々の待遇や

労働環境のヒアリング調査・アンケートをまとめたている

報告書のリンクなどを教えてくれているものもあったので

そこに目を通してみたんだけども・・・。

http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/downloadfiles/houkokusyo.pdf

 

全部で167ページにもわたり、制作における会社間契約および

会社と個人事業主の契約についてもかなり細かく調査されているので

興味ある人はぜひ目を通して欲しいとは思うものの、やはりこの業界の

「契約」っていうものについての意識の低さは問題だなと

思わざるを得ません。このあたりの話はこのアンケートを熟読して

あらためて考えてみたく思います。

 

さて本題。

 

前回はブログで会社とフリーのスタッフ間に「契約書」を

発行することを徹底させるべきと述べました。

契約によって制作会社は原画スタッフの確保と制作スケジュールの安定。

フリーのスタッフはある一定の仕事量、報酬などの確保。

この両者間の利害を一致させる事が大事。酷い物言いになるけど

「制作はお金で時間を買え!」と僕はいいたい。

そうやって時間を工面することでアニメ業界の潤滑油となっている

「制作進行」の業務拘束時間を軽減させること。

作画スタッフの低賃金とか人手不足とか問題はその他にも多いけど

この制作業務を改善しなきゃモノをうまく回せないため

今日はこの点について。

 

制作というのは小説やアニメになっているので、どういう業務なのか

アニメ業界について興味を持っている人は想像できるだろうと思います。

 

原画、動画、背景画などの素材の締切日を決め、それらを集めて

音声の録音(声優のアフレコ)までに映像フィルムを作る。まずはコレ。

声優さんは脚本片手に映像を見ながら担当の役の声を吹き込みます。

なのでこのタイミングに映像がなけりゃ話になりません。このため

制作はあらかじめ設定されているアフレコ日までに原画、動画などを

アップさせて、そこに彩色を施して放映できるレベルの映像を

つくることを目的とします。ただ、殆どその通りにはならないけど。

たいていはアップさせた原画や一部の動画を撮影、彩色して

映像フィルムを作り、声優のアフレコ。音声データを作っておき

未完成の原画、動画などをあらためて撮影してその部分を差し替え。

そうやって完成させた映像と音声のデータをマージさせてフィルム完成。

※アフレコの日まで原画がぜんぜんできていないというケースも過去にあり

そういう場合は原画のL/O(レイアウト。下書き)を撮影したり

さらにひどい場合には絵コンテのコマを切り取って撮影っていう事もある。

 

こんな感じで映像を作っていきます。その制作業務でネックなのが

勤務時間の長さ。朝の10:00に出社して、帰宅が翌朝6:00。

んでもって3時間ほど寝てまた10:00に出社。こんな生活を続けていたら

誰だっておかしくなる。この勤務時間を長くさせているのが

業後の原画回収です。制作としての業務的な打ち合わせや交渉などは

たいてい勤務時間で収まるんですけど、業後に都内や埼玉県周辺を

車で走り回って原画など撮影素材を集める「回収」業務がほんとにつらい。

夜の6:00に会社を出発して、戻ってこられるのが終電ギリギリか

ひどい時には徹夜。このため制作会社では車の事故も多く、

僕も居眠りで中央分離帯に乗り上げたことがあったけども

今思い出してもこわい。ちなみに伝統的に制作会社は

青梅街道沿いに多くあるため、青梅街道で深夜に車の事故があったら

アニメ業界の関係者だという話もあるんだけど、この話だけでも

制作の過酷さは伝わります。

 

アニメの制作さんはいってみれば潤滑油。

だからここが濁るとスケジュールやモノの流通がメチャクチャになり

アニメ制作そのものの破綻に繋がります。この制作の負担軽減策として

僕は「夜勤シフト制の徹底」を提案したい。

会社に制作進行スタッフが7人いたとしたら5人は通常時間の

10:00~19:00勤務。残りの2人は10:00~6:00までの「素材回収」だけを

業務目的とした深夜業務。この業務を当番制で割り振っていく。

 

これを徹底させるだけでもかなり違うんじゃないかなと思う。

 

こういった業務の割り振りを現在の制作会社が行っているか?

昔からこういう形態の勤務は制作業務で一般的にあったのか?

 

そこは僕にもわかりませんけど、少なくても僕が携わった

2つの会社ではそういうことはなかったし、当時周囲にも

そういう話は聞いたことなかったので、たぶんだけど一般的では

なかったんだろうな。

 

まぁ、僕の経験は古い話なので現在は夜勤シフト制みたいな

しくみが当たり前になっていたりもする可能性もあるんだけど

もしも制作業務の軽減という課題を抱えている会社があるとしたら

ぜひ、お試しいただきたい提案ではあります。

 

そんな事をダラダラ書いていたらyahooでまたもやこんなニュースを発見。

headlines.yahoo.co.jp

 

もう待ったなしだと思うよこの業界。

 

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※業界自体が本気で問題改善を行わないのに

こういった物語で「夢」だけを煽るのって犯罪だと思うんだけどね。