サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

アニメ業界で就職!そんな人のために少しでもマシな会社を選んでみた

こんにちは。

   自分の経験から、アニメ業界の業務改善を図る提案を幾つかさせてもらいました。いただいているコメントには「それができない理由も、筆者は百も承知だろうけど」とか「桝本さんの本の記述からダメそうだと感じた」というのもあり、

※桝本さんの本については未読なのでなんともいえませんけど

ブログ記事をよんだ読者も「それって失敗すると思う。」っていう感想を抱いたことでしょう。僕もそのご指摘どおり「たぶん失敗するだろうなぁ」と思っています。だけど同時にこのブログで書いたアイデアはどの業界も行っている事でもあり、なんでアニメ業界だけができないか?そして出来ないで済ませられるのか?とも思う。僕にいわせりゃアニメ業界の職業人はひどいカン違いをしている人が多い。「与えられた時間を越えてでもクオリティーの高いものを作るのがプロ」じゃなくて「納期を守るのがプロ」なのです。時間内にできなけりゃそこがあなたの実力。ここについては制作さんだけが頑張ってもどうにもなりません。
   とどのつまりブログで書いた話っていうのは制作会社の人もフリーのスタッフも

時間を守るプロ意識、社会人常識を持って下さい。
口約束のお仕事をやめて、契約という形式に基づくお仕事をして下さい。

たったこの二つに尽きる。

 

    さて本題。人手不足な状態ながらも次々量産されるアニメ作品。アニメ業界へ入るには作画、制作など何らかの業務で制作会社に関わらなくちゃいけません。そこで、以下のサイトで今年度の求人を行っていた会社を調べた情報を元に「アニメ業界でも、まだマシな待遇の会社」を選びました。

 

animekyujin.com

 

   この中には「制作」「作画」など各セクションで行っている制作会社の求人情報が網羅されています。そこで「制作」の求人が現在どのくらいあるかを調べてみたところ63件。

※通年募集ではなく、年度別の定期募集でもう締め切っている会社もある。

 

次にその雇用形態を調べたら63件中、正社員/契約社員募集が30件前後。その他は業務委託。

お前らふざけてるの?

   作品の成果物の量で報酬が決まる「作画」セクションの人だったらまぁ、分からなくもないけども長時間拘束して、会社の看板を背負わせて長時間働かせる制作を業務委託っていうのはどういう了見だよ?そんな形態で雇わなきゃ会社を維持できないなら、そんな会社潰れろ。社会にとってつぶしの利かないフリーターを量産させるだけで、極めて害悪な存在だ。とキレそうになった。僕自身もこの業界を辞めさせられた後、どれだけ苦労したか。その苦労体験についてはあらためて述べるとして、怒りをこらえながら正社員/契約社員の形態で雇用を考えている制作会社でマシそうな会社を調べてみました。社員を募集するというだけあってどの制作会社のホームページも給与や福利厚生などについて言及していますけど「社員募集」などといいながら待遇には触れていない制作会社とかもあるので「社員」っていうフレーズを見てとびつくのは危険である事も付け加えておきます。

 

①有限会社アニメーション・プラネット 

 animekyujin.com 新卒・中途募集で以下、待遇
給与 月額18万円以上
※年齢・経験を考慮の上、優遇
※試用期間3か月

待遇・福利厚生 交通費手当/社会保険

勤務時間・曜日 AM11:00-PM8:00
休日・休暇 日曜・祭日 ※作品により休日出勤あり
夏季休暇・年末年始休暇

社会保険の完備、給与額の明言っていう点で考えるとマトモ。ただ、土曜日休日でない事、休日出勤分の振替休日とかもらえるのかを確認しておくべき。

 

②ゴンゾ

www.gonzo.co.jp

【雇用形態】正社員(試用期間3ヶ月)
【待遇】  当社規定による(経験、実績、能力を考慮の上決定)、
     交通費支給(当社規定による)、健康保険、厚生年金、
     雇用保険労災保険完備
【募集人員】若干名 (隨時)
【入社時期】決定次第

社会保険について触れているが、社員の勤務時間や休日、給与額について書いてないのが気になるので確認。

 

david production

davidproduction.jp

勤務時間 11時~20時
給与   未経験者 月給21万円以上 経験に応じて相談

試用期間と試用期間中給与あり【最長10ヶ月※実績に応じて短縮の場合あり】

待遇 
・交通費支給(上限16,000円)
・服装自由(ジーンズOK)
・会社から2km以内で賃貸住居の方は手当として20,000円支給
・携帯電話支給
休日・休暇 土曜日・日曜日・国民の祝日、その他会社の定める日

※アニメの「ジョジョの奇妙な冒険」で有名な会社。福利厚生で社会保険なしなので僕だったら論外。携帯電話支給も「いつでも呼び出してやる!」みたいな思惑が見えるけどジョジョ大好きだったら受けてみていいかも。

 

タツノコプロ

タツノコプロ | 求人案内情報 キャリア採用の方

契約社員/正社員
給与 年俸制
当社の規定により、経験、能力、前職、習得技術の
水準など考慮の上決定します

待遇
・運転免許不要(素材回収は外注化しているため運転免許は必要ありません)
裁量労働制適用
・各種社会保険制度完備、通勤交通費支給

前回のブログで書いたけど、制作業務を重労働化させているのは深夜の映像素材回収。それを外注委託っていうのはすごいと思う。契約社員からの正社員登用、演出や他セクションのステップアップなど確認をして納得できたら受けてみるのもいいかも。

 

⑤番外編

正社員じゃないんだけど・・・ ユニークな求人ってことで。株式会社エクラアニマル
株式会社エクラアニマル|採用情報

採用条件
●年齢・学歴不問
●普通免許を所持していること(制作進行)

求める人材 
●明るく元気な方
●経験者歓迎

※正社員募集じゃないので紹介するつもりなかったけど、以下に注目。

社員数
11名(男性3名 女性8名)

 大半が女性っていう制作会社は珍しい。手がけている作品はTVアニメシリーズのグロス(話数単位の下請け)ほか、CM短編アニメや自主制作のアニメなど。この他ユニークなのは会社で子育てフォーラムや地元イベントに参加したり、作品上映会も積極的に行っている点。こういう地域密着型のアニメ制作会社ってあったんだと驚き。女性が多い会社であり、地域密着っていう点で公共性も高そうなので案外、労働条件とかはホームページにないけど整備されているかも。電話や面接で探る価値アリ。案外お宝な求人だったらおもしろいな。業務でこの会社とはとくに接点もなかったので実態は分からないけど、会社の人となりを知る意味で以下のブログを紹介。

会社ブログ
株式会社エクラアニマル|自主制作にこだわるわけには現在のアニメをめぐる環境について制作側が考えるべきことを述べてあって、元アニメ業界関係者として同意。だけどこの制作会社の話を信じるかは読者の自己責任。この他にも会社はあるけど、未経験可であり正社員の道がありそうなところを中心に調べてみて、おっ!!と思った求人を今回は幾つか紹介してみました。

 僕はアニメ業界でやりたい事があり、それを実現させるため20代だった頃、懸命に働いた。だけど僕はそこを離れざるを得なくなった。アニメ業界の人からみたら負け犬ってやつです。だけど10人のうち8人が負け犬となるのがこのアニメ業界の現状であり僕みたいに夢があって涙を飲んだ人も多いことでしょう。ひょっとしたらその中には宮崎 駿や押井 守を超えるポテンシャルを持っていた人だっていただろうなと思う。そう思うと現状は業界にとっても大きな損失なのです。
だからこそ涙を飲む人の数が減って欲しい。それにはやっぱり整備された労働条件や人と人とのいい出会いが不可欠。僕の経験を踏まえたらアニメ業界への就職は人におすすめできないけどやりたい事がそれだったら、もう仕方ありません。インターネットとかその他の情報をあたって自分に合いそうな制作会社を徹底的に探していき、コレは!と思った会社へ就職して、自分のカンを信じながら人とのいい出会いを作っていく。この出会いっていうのはほんとに大事で、ぶっちゃけアニメ業界で成功できるかどうかは「面倒見いい先輩、いい上司に出会えるか」が決めるといっても過言じゃありません。

 アニメの制作において、「いい先輩・上司」って何か?それは「いい原画さんをどれだけ知っているか」です。アニメってだいたい2クール(1クール13話で考えて下さい)で制作されており、その26話分を複数の制作担当が以下のような漢字で持ち回りで担当しています。 

◎さん 1、8話を担当
△さん 2、10話を担当
□さん  3、6話を担当

こんな感じで。

 で、制作が苦労するのはその話数の原画さんを確保すること。以前の記事で書いた通りひとつのエピソードがおよそ250前後のカットとして、原画は15~20人前後必要になります。ただでさえ原画さんは少ないのでその人数を揃えるのがほんとに大変。なので制作になりたての頃は先輩に原画を紹介して貰うことになります。

原画さんにも以下のような幾つかのタイプがあったりします。 

①「仕事が速いけどスキルはイマイチ」
②「うまいけど仕事が遅い」
③「技術も高く、仕事も早いけれど人間性は最低」
④「技術や早さなどのスキルはそれほどでもないけど人間性についてはまじめで信用できる」

などなど。

 制作はその原画さんの適性に合わせて原画を依頼します。キャラの動きが少ないけどもカットが多いエピソードだったら技術が低くても仕事が早い人の分量を多くしたり、キャラの動きが多く、多少スケジュールを遅らせても作品を魅せたいエピソードだったら技術の高い人の人数配分を多くしたり。

 だけど、ほぼ未経験に近い制作がそんな采配などできる筈ありません。なので先輩の原画さん情報が大切になってきます。有効な情報をたくさん持っている先輩だったら、原画さんへの依頼はそれなりにスムースに進んでいきます。(紹介してくれた人がぜんぶスケジュールが塞がっているということもあるけど)。だけども先輩の情報がまったく役立たない時は原画が決まらずに、日数だけ過ぎていくという事に。実際、僕自身も紹介して貰っていた原画さんが全員塞がっており焦りました。先輩が紹介できる原画さんを多く知っている事、紹介して貰った原画がきっちりとした人である事(人柄が信頼できる)。この条件で仕事を始められるかに制作としての成否がかかっているだろうと僕は思います。
 とはいっても僕が先輩という立場にいる人たちに求めたいのはやっぱり人間性。いくら仕事ができてもクズな性格の人とは誰だって働きたくありません。アニメ業界においては制作進行、動画は「業界の登竜門」となっており、そこで業務を覚えたうえで「演出」「プロデューサー」「監督」「原画」などの上級職にランクアップしていきます。いってみりゃ制作や動画さんは「丁稚奉公」みたいなもんで、キツくて当たり前。という風潮が根強く業界に残っており上級職に進めた者がえらいんだ!という態度を露骨にふりまくような人も多くいました。もちろん人格的に素晴らしい人もたくさんいたけれど、僕の上にいた上級職はそういう勘違い野郎が多かった。あるプロデューサーなどは得意満面な表情で「俺はわざと新人を追い込んでやるんだ。そこで潰れたら、そいつは所詮、その程度の人間だったっていうだけの話だ」とドヤ顔で語っていました。僕はそれを聞いて「もしそれがこの人だけでなく上級職のほとんどが同じ事を考えていたらアニメ業界に未来はないな」とつくづく思った。そのプロデューサーは「俺は過酷な制作時代を乗り切った」という事をプライドにしているのかも知れませんけど、僕から見たら先を見る事の出来ない単なるバカ。実際、アニメ制作に憧れを抱いて業界に来る若い人は今も多くいるんでしょうけど、今後、若者が減っていきどの分野でも人材確保が困難になっていくだろうといわれているご時勢でそんな事を続けていたらどうなっていくか分かりそうなもんです。
 会社を辞める前に、できるだけ悪口にとられないよう注意して大事なのは人を振り分ける事じゃなくて、なるべく多くの人を育てる事。10人に1人の優秀な人材じゃなくて10人に8人の普通のスキルを持つ人材が会社や業界を成熟させていくといった話を進言してみたけど。そのプロデューサーはただ首を傾げるだけだったのでこいつ本当にバカだなと思うと可哀想になりました。皆さんが就職を望む会社にこういったバカがいないことを心から願うのと同時に、やっぱりこの世界で生きていけないと思ったら撤退の勇気を持つ。経験者のお節介な助言だけど業界とそこで働く人に幸あらん事を願う今日この頃。

 

※自分の体験談

 

arrow1953.hatenablog.com

 

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