サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

憲法改正や自衛隊を考える前に読みたい少年マガジンの作品

こんにちは

 森友と加計学園を皮切りに何かと常に騒がしい現、安倍政権。先日は「憲法改正」について、こういったニュースも報道されました。

www.j-cast.com


 僕自身は憲法をどう考えるかというと改正に反対、つまり護憲の立場にいますけどこの国の将来を考えたうえでこの国の人たちが憲法改正、護憲どちらを選ぶべきかについてを熟慮して意見を戦わせた結果、改正を選択するというのであったら仕方ないとも考えています。この改憲案で焦点になっているものは、いうまでもなく憲法9条。現在の自衛隊のあり方などについても実に多くの意見があるため単純に答えなんて出せる筈がない。それこ、そこの9条というテーマは現行憲法制定後、70年を経ても未だ解釈を巡って議論が続けられている。そんな奥深いテーマをたった3年で改正!なんて軽々しくいうのは僕にいわせりゃ「護憲」「改憲」と立場は違えども誠実に意見を戦わせ続けてきたこの国の戦後史の冒涜以外の何物でもありません。

 さて本題。「護憲」「改憲」という立場で論じられる機会の多い憲法9条。この9条についてどう考えるべきなのか?という問いについてユニークな意見を提示したマンガがかつてありました。

 

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突撃め!第二少年工科学校

週刊少年ジャンプの「ろくでなしBLUES
週刊少年サンデーの「今日から俺は
週刊少年マガジンの「疾風伝説 特攻の拓

 このマンガは僕らの世代を熱狂させた、90年代少年漫画雑誌三大ヤンキー漫画作品のうち「特攻の拓」の作画を手がけた所十三先生が2000〜2001年に少年マガジンで連載された作品です。物語は中学の卒業後、架空の自衛隊養成学校に入った少年「国尾守(くにおまもる)」の成長を描いた「ヤンキー×ケンカ×自衛隊」=青春みたいな公式になっています。でもこの作品は前作「特攻の拓」に比べあまり注目もされていなかったためか、あっさり終了。だけどこの物語のエンディングで主人公の国尾が語った「自衛隊とは何なのか?」という問いかけについては現在こそ評価されるべきではないだろうかと思っています。その国尾の主張をここで実際に読んでみましょう。

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 人の生命を守る自衛隊の精神と、平和憲法の理念は相反するものではない。そもそも人間の掲げる理想っていうのは、現実的かそうでないかっていう程度の低いもんじゃない。

 

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 平和憲法の維持のためには自衛隊を放棄しなきゃいけないとか、戦争放棄の理念が現実的でないから理念を削除すりゃいいとかそんな単純な話なのか。
 東西対立の間にいたことから、最低限の自衛力という名目で自衛隊は生まれて、現在も拡大を続けてきている。今や世界でも有数の戦力を持っていながら自衛隊憲法の建前から「軍隊」とは認められていない。

 

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 だけど、恒久平和の理想を捨てる必要なんかない。大事なのはこの国の人たちが武力放棄という崇高な理想を掲げながらも実現できない現実、この憲法にそぐわない武力を持っていることを歯痒く思い、自衛隊という矛盾について考え続けることじゃないのか?

  今回、紹介させてもらったこの作品のテーマを文章にまとめてみました。 戦力放棄、恒久平和を語るものの現実問題で「防衛力」という言語のロジックを使って「武力」を手放せない。そんな矛盾を背負っている自衛隊。それについての是非をこの場では述べません。ただ、読者の皆さんに「この国の憲法について考えてみて下さい」っていう提案はさせてもらいたいと思っています。
 現実にそぐわないので憲法を変えるべきという声も一理あるし、逆にこの自衛隊や日本の抱えている矛盾を世界に堂々と発信して「平和とは何か」を訴える外交という手段もあるかもしれない。どちらにしても、こんなふうにあーだこーだと僕らはもう考えなきゃいけないのです。少なくても改憲したくて仕方ない政府の広報に踊らされる形で安易に答えを導くようなことは絶対にあってはならない。

 今後、この憲法自衛隊をどうするべきか?どう考えるべきなかについては僕らが何らかのかたちで意見を表明することなるだろうけどその際、あなたや僕はどんな答えを出すのでしょう。その意見表明についてはもはや待ったなし。どういった答えを出そうとも自由。だけどこの後に及んでも、この国の憲法について考えずにいることはもう許されないってことは自覚しておくべき。

補足:自衛隊は矛盾の存在であるべきか否か。少なくとも閣僚たちの好き勝手にできる存在ではないぞ。思い上がるな自民党!!

 

※所先生、作品の画像引用について快諾いただき、ありがとうございました。