サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

オリンピックに興味ない自分にとっての名言「日本人はメダルきちがい」

こんにちは。

f:id:arrow1953:20180224025448p:plain

 

 明日で平昌オリンピックも締めくくり。先日もブログで書きましたが夏 / 冬を問わずオリンピックにほぼ興味ない自分はyahooのサイトのトップで日本のメダルの数を知る程度だったりします。メダルの数とかも、種類も自分にとっては本当にどうでもいい。それは逆に言うと「オリンピックは参加選手のためのもの」っていう気持ちが僕の中に強くあり、そこに乗っかって「国の誇り」みたいな言説に繋げがちなこの国の空気が嫌いなためだったりします。そりゃ、自国の選手がオリンピックに参加してメダルを手にすりゃ嬉しいでしょうよ。だけどそれはせいぜい「おらが町の代表がでかい運動会でいい成績だった。努力が実ってよかったな」あたりで留めておくのが健全であり、どっかの国のバカなリーダーみたいに日の丸を振って金メダルを喜んでいる写真をツイートしたり、わざわざ金メダリストへの祝電を中継させたりする恥さらしな振る舞いは控えてもらいたい。どこの国だったかはわざわざ言いませんけど。国民の期待がエネルギーになるという選手は別として、そういうのがウザいと感じるアスリートは「国の期待」なんて背負ってもらいたくありません。世界で最高の舞台に立ち、鍛錬で積みあげてきた実力をフルで発揮して楽しんでほしい。なのでメダリストになった選手も、メダルに手が届かなかった選手も「おつかれさま」でいいと思っています。

 

www.j-cast.com

 

 さて本題。そんなオリンピックに興味のない自分が何故、オリンピック出場選手の名言についてブログを書くのかというと、単純にいわせてもらえばイヤミ。ただ、それだけではありません。この選手の言葉は非常に重い。今、どんなことでも「日本すごい」といった言説に繋がりやすい今だからこそ、この言葉はクローズアップする価値があります。

 

「日本人はメダルきちがい」

 

 強烈なセンテンス部分を抽出しているので、改めて発言を紹介。

「そんなにメダル、メダルというなら自分で泳げばいいじゃないですか!日本人は、メダルキチガイですよ!」

 

 この発言は僕と同い年の女性スイマー「千葉すず」さんの放った名言です。

 

千葉すず - Wikipedia

 

www.excite.co.jp

 

 子どもの頃から水泳を始め、10代で世界水泳選手権(400m自由形)と、パンパシフィック水泳選手権(200m自由形・400m自由形)では、2大会3つの銅メダル獲得。世間とメディアはこの少女を天才と呼び、アイドル扱いして生活を追い回し続けました。何度も書くけれどスポーツに興味を持たない僕でさえ、その名前を知っているくらいだからその注目度は相当だったんだろうと思います。そんな周囲のプレッシャーもあったせいか92年のバルセロナオリンピックの水泳自由形200mではメダル圏外。メディアは千葉すずを使い捨てるように、水泳平泳ぎ200mで14歳ながら金メダルを手にした岩崎恭子を追うようになります。メダルの獲得まではまったくノーマークだったくせに。

岩崎恭子 - Wikipedia


 メディアや国民の手のひら返しにも負けずに、千葉は96年のアトランタオリンピックにも出場。競泳女子チームのキャプテンも務めました。千葉は自分の苦い経験から「オリンピックを楽しもう」という雰囲気を作り、過度なプレッシャーから自分だけでなく後輩選手たちも守ろうとしていたそうな。だけどアトランタでも千葉はメダル圏外。それだけでなく女子チームそのものが成績が低迷したために、千葉はその責任を押し付けられることに。そんでもって競技終了後、衛星中継でのインタビューで千葉は「そんなにメダル、メダルというなら、自分で泳げばいい!日本人はメダルキチガイですよ!」と発言。この放送禁止用語を交えた発言は世間的にバッシングされただけでなく、その発言の過激さのため映像メディアは千葉発言をなかったことにしています。そして今もその「メダルキチガイ」はこの国にまだ多くいます。

 

togetter.com

 

 皆さんも、あんまり他人の物語にのめりこみ「怪物」にならないようお気を付け下さい。世間一般の人たちは、以下のようなアスリート達による教訓みたいな名言がお好きでしょうけど今回ブログで紹介させてもらった千葉すずの発言に、僕らが考えなくてはいけないことが詰まっている。

 

matome.naver.jp

 

matome.naver.jp

 

もうオリンピックのメダルの「色」や「数」で消耗するの、やめたら?

 

  にほんブログ村 その他日記ブログ オタク日記へ
にほんブログ村

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

オリンピックと商業主義 (集英社新書) [ 小川勝 ]
価格:799円(税込、送料無料) (2018/2/24時点)


 

 

※メダルの獲得数に応じて、国の最低賃金が上がるなら僕もキチガイになろうかな。