サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

ホワイトデーのお返しにはメッセージを添えて差をつけろ!

こんにちは。

 本日のブログのテーマはホワイトデー。

 

ホワイトデー - Wikipedia

 

 この間「義理チョコいらねー」発言で物議を醸したメーカーほか、百貨店や通販サイトもホワイトデー商品を大特集。その他の話題も含めチョコを貰ってない既婚者の自分はどうでもいい話題ではあるけど、このブログ読者で意中の人にチョコを貰った人がいたらお返しの商品に気の効くメッセージを添えるというのはいかがでしょう。

 

 さて本題。古来より日本には好意を寄せ合う男女が想像力を駆使して自分のありったけの想いをたった「三十一文字」に濃縮して気持ちを伝える「短歌」という文化があります。実際コレをやってみると本当に難しい。自分の心情を風景やモノの様子などに代弁させるだけでなく、不必要な単語をできるだけ削ぎ落して31文字で「自分」について語る。贈られた歌から相手の心情を解釈して、その想いについての回答を「返歌」として相手に返す。考えてみたらこれって非常に手間がかかるんだけど、お互いの価値観や教養などを図りあい、関係性の釣り合いを見極めることのできる合理的な方法だったんではないかとも思ったりします。そんな短歌ですけれど、今から30年以上前、俵万智という女性歌人の出版した「サラダ記念日」という短歌集で日本に短歌ブームが沸き起こりました。現代の女性が現代の風景を元に恋愛や結婚を語るこの本は短歌=古典で古臭いというイメージを払拭。本はベストセラーになっただけでなくどのメディアでも「サラダ記念日」という固有名詞を躍らせていました。

 さて皆さん。そのサラダ記念日に対する「返歌集」があったのをご存知でしょうか。

 

 

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左:サラダ記念日

右:男たちのサラダ記念日

 

俵万智の綴る愛の歌に、男たちが寄せた返歌集という本なんだけど、表紙をめくると

 

サラダが苦手な男の子へ ー
夏バテしている女の子へ ー
そして愛する万智ちゃんへ ー
焼き肉のような短歌集を贈ります。
「男たちのサラダ記念日」

 

 この前文を読んだだけでそれらがどんな返歌か推して知るべしっていう感じだけど
実際どんなものか紹介。

赤文字:サラダ記念日
青文字:男たちのサラダ記念日

 

君を待つ 土曜日なりき 待つという 時間を食べて 女は生きる

 恋人との逢瀬を楽しみに待つ女性。恋人の訪れるまでの時間の長さを苦痛とせず「食べる」ことで愛情を育てていく女性の想いを綴っている歌の返歌。

 

そういえば 年も名前も聞かないで SEXしちゃった この娘は誰だ?

 

 

・・・俵万智がこの歌知ったら卒倒するだろうな。

 

 

 

 

次。

気がつけば 君の好める花模様 ばかり手にしている試着室

 

 服を選ぶ時、自分の趣味や好みより相手の男性の好みを気づいたら優先していたという女性の想い。そんなけなげな歌の返歌はこんな感じ。

 

「もう少しヤセた方が…」って言いかけて やめたウエスト85のオレ

 

この男、ぶんなぐっていいぞ!女性の皆さん。

 

 

次。

異星人のような そうでもないような 前田から石井と なりし友人

 コレはすげーわかります。結婚で名字が変わった同級生をどう呼ぶべきか。昔の名字で呼ぶのも変だけど新しい苗字もまた違和感がある。そんな心情を巧みに表現。そんでもってこの歌の返歌がコレ。

 

前田から 石井と変わり又前田 今度は式に招ぶこともなく

 

離婚させやがった、

このバカヤロウ

 

 中には多少マトモな返歌もあるんだけど、大抵は教養の欠如と体育会系の肉体言語な単語を並べたひどい出来の返歌ばかり。実をいうとこの本、そこそこ売れたみたいで、パート2も出版されたそうな。

 バレンタインにチョコをもらった男性は、そのお返しにこんなメッセージを添えたらダメだぞ!という反面教師としての本紹介でした。

 

 


 

 

※この本、今回のブログのため読み直してみたんだけど30数年を経てもなお、共感できるのに驚き。やっぱり完成度が高いんだろうね。

 

今週のお題「ホワイトデー」