サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

メガドライブやその他のゲーム機に、セガの技術力の高さを見る

こんにちは。

 本日のブログ記事のテーマはセガのゲーム機「メガドライブ」。「TVゲーム」の代名詞にもなった国民的なハード「ファミリーコンピュータ」の圧倒的シェアにより、ゲームの質は高かったもののこれといった知名度を持つゲームもなかったためにマイナーなポジションに長いこと甘んじていたセガが、満を持して販売したゲーム機です。いとうせいこうのCMで目にした「獣王記」などゲーム画面が、ほぼゲーセンのゲームそのものだったのには本当に驚かされたものでした。

 

 

日本よりも海外での評価が高いセガのゲーム

www.youtube.com

 

 その後、任天堂スーパーファミコン発売により、またマイナーなポジションに置かれたメガドライブですけれど、ゲームそのもののクオリティーや独創性などは現在でもゲームファンから高い評価を受けています。スーパーファミコンの国内販売数はおよそ1700万台。それに対してメガドライブの国内販売数はおよそ360万台。日本だとその差は大きいけれどもアメリカでの販売数はスーファミ2300万台に対して、メガドラ(海外では『ジェネシス』という名前で販売)の販売数は2000万台と、なかなかいい勝負。それだけに日本で知名度が低いのが実に勿体ない。


www.itmedia.co.jp

 

ゲーム機の性能を補う驚異の拡張性 

 そんなメガドライブですが、やっぱり特筆すべきはその拡張性でしょう。精密機器の高性能化に伴う新ハード機の開発というのはいつの時代でもあるもので、そういう時にたいていゲームメーカーは現行のハード機に見切りをつけて、新機を開発。各メーカーも「負けてたまるか」とゲーム機の開発を続けるために結果として「ゲーム機戦争」といわれるゲーム機の販売競争が1980年代から現在に至るまで繰り広げられています。

 

日本におけるゲーム機戦争 - Wikipedia

 

 その中でメガドライブはけっこう頑張った。スーファミPCエンジンほか、その後に販売されるソニーの「プレイステーション」などとも戦うため、拡張ハードを次々にリリース。

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メガCD」 

カセット形式のソフトより大容量のCD-ROM形式のゲームソフトを遊ぶ外付け機器。

メガCD - Wikipedia

 

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メガモデム 

 1990年に発売された、電話回線をつないでゲームの配信サービスを行うための外付け機器。ウィンドウズ95の発売により「マルチメディア」「インターネット」などの単語が世間に広まる5年前にゲーム通信サービスを視野に入れていたその先見性には驚き。

メガモデム - Wikipedia

 

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スーパー32X

 16bitのCPUのゲーム機「メガドライブ」を外付けの機器で32bit級のゲーム機にするというコンセプトで作られたムチャクチャな機器。メガドライブセガサターンの間をつなぐため開発されたけど、性能が中途半端なため、さほど売れなかった印象。だけど後継機セガサターン用のソフトとして94年11月に販売された人気格闘ゲームバーチャファイター(CD-ROM)」を95年の10月「スーパー32X(カセットROM)」用ソフトとして開発したのはマジで驚いた記憶があります。

スーパー32X - Wikipedia

 

 ゲームの主流がROMカセットからCD-ROMへと移行し始めていた大きな転換期にハードの性能差をものともせず孤軍奮闘し続けたメガドライブ。今年の「メガドライブミニ」の発売を機に、セガのゲームに多くの注目が集まったらいいなと思う、今日この頃。

 

 だけど。セガは業績不振でリストラを行う際に、対象社員を「パソナルーム」と呼ばれる隔離部屋へ閉じ込めて仕事をさせない環境に追いやったというクズみたいな会社でもあり、ゲームだけではなくパワハラにおいても先見性を持っていたということは追記させてもらう。いや、セガのゲームは好きで愛していますよ。だけどもゲームのクオリティーと会社のクズっぷりは別。

 

セガ社員「隔離部屋」からこうして生還した--鍵をかければ牢屋のような部屋 : 2001-11|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

 

AIの先駆け?メールチャム

追記:セガの発想力っていうかオリジナリティはほんと特筆もの。たとえばこんなの。皆さん知ってます?

 

 

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AI女子高生りんな(Webサイトより)

www.rinna.jp

 

 このAI女子高生「りんな」は何かっていうと、マイクロソフトが開発した人工知能女子高生。ツイッターやLINEなどのフォロワーになり、話しかけてみると「女子高生風」のレスポンスをくれるそうな。おもしろそうだったのでさっそく、僕もフォロワーになってみました。りんなはどんなメッセージ質問に反応するのかなどについては幾つか試してみたあと、後日ブログでまとめようかと思っているんだけど、技術の進歩っていうのはすげーもんだなと驚かされています。

 

りんな (人工知能) - Wikipedia

 

www.itmedia.co.jp

 

 さらに、この上記リンクの記事によると「りんなのAIがユーザーとの会話をふまえ、どんな返答をすると自然に会話を続けられるか判断できる」のだそうな。だけどここで「AI女子高生か。すげー時代だなー」なんていって驚くのはまだ早い。このりんなの20年前に「セガ」がりんなみたく架空のキャラを相手にした「メールチャム」というメールチャットサービスを行っていたのを知ってました?

 

メールチャム - Wikipedia

 

 電話回線を使って通信対戦やゲーム購入、ネット接続などを可能にしたハード機「ドリームキャスト」の専用ページに行き、女の子を選んでメールでメッセージを送ると、数日後にはその内容に応じて返事をくれるというサービスが、20世紀にはもう家庭用ゲーム機によって行われていたのです。そのメールチャムのメッセージ精度がどの程度かを試そうと思って僕もそのバーチャルの女の子にめちゃくちゃマイナーなヨーロッパ映画の感想を書いてみたところ、それなりに適切なレスポンスメールが来たので驚かされたことがありました。バーチャルといいながら、メールを書いていたのはどっかのバイトとかではないだろうか?と思ったりもしたもんですけれど、それを今となっては確かめる術はありません。実をいうとこの頃の僕は常識とはかけ離れた手ひどい失恋を味わっていたため軽い人間不信になっており、この架空のキャラたちとのメールで気を紛らわせていたというのは、 大声では言えない思い出。

 さすがにその頃はまだ、ネットの環境もプアな時代。googleで検索をかけても、ロクな資料を探せませんでした。なので、今回はこのメールチャムについて情報提供を広く呼びかけるためにこの記事を書いております。当時、メールチャムで遊んだ経験がありその時の資料などがありましたら、ぜひとも情報をお寄せ下さいませ。

 

 

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※もしもドリームキャストの「メールチャム」サービスが今も続いていたら、あらためて「ラブレター」を書いてみたい。

 

 

 ブログで述べたひどい失恋体験について興味ある人は以下リンクで。

arrow1953.hatenablog.com

 

 

 

今週のお題「あの人へラブレター」