サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

週刊文春の見出しでしか政治家を判断できない僕ら。

こんにちは。

 

 来週の日曜に控えた東京都知事選。メディアの世論調査では小池候補リード、増田候補追走、鳥越候補はなんと失速だそうな。もっともまだ投票先を決めていない「無党派層」も数百万人程いるため、最後の最後で大逆転という結果も充分ありえるとの話だけど、鳥越候補の逆転は素人の考えだけども、かなり厳しい。この間の週刊文春の記事は鳥越陣営に、相当のダメージを与えた印象です。

 

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 記事の話が事実であってもそうでなくても世間は関係ない。この見出しこそ大事なのだから。この都知事選を通じて、僕は日本の政治に失望させられています。現在の自民党を支持できないため、僕としては野党側候補を応援しているのは事実なんだけど、今回のケースと逆に小池・増田候補がなんらかの疑惑を引き金に大きく支持率を下げ、鳥越候補有利といった展開だったとしても同じ失望を感じたでしょう。

 結局、この国の人々の多数が政治家を判断する大きな材料って、週刊文春の見出し程度のものだからです。考えてもみて下さい。今回の都知事選のきっかけであった舛添前都知事の辞職を煽ったのは、週刊文春の立て続け批判記事でした。確かに舛添前知事の行為はコソ泥みたいだったし、偉そうな会見も褒められるものではありません。批判を受けて当然。だけど知事は続けさせるべきでした。知事を続けさせて、こういう金に汚い人を直接的、間接的に選んだ自分たちのバカさを衆目にさらすことこそ都民の責任であり、物事の「スジ」であると思うからです。

 

 だけど都民はメディアにのっかって自分たちの責任や、人を見る目のなさを棚上げにして「舛添やめろ!」の大合唱。そんでもって辞任後、鳥越叩きのキャンペーンで鳥越候補失速。確かに出馬時会見で見る頼りなさげな印象や前回の選挙で次点だった宇都宮さんとの関係などで僕も応援に乗り気でなかったけど、あれだけ都民が舛添を叩いたんだったら、それを公認した自民党のことも許さないだろうなと思っていたら、そんなことをもう忘れたようになんだかんだいって自民を離党していない小池候補や舛添と同じ穴のムジナの増田候補に乗り換え。

 あんたらは舛添と、舛添と同じく税金で甘い汁を吸っていただろう自民党に怒っていたんじゃないの?あの怒りは税金でいい目を見ていた舛添へのやっかみでしかなかったの?だとしたら、たとえ小池候補や増田候補が知事になったとしても同じような疑惑が発覚したらこの国の人たちはまたも瞬間湯沸し器みたくヒステリックに騒ぎたてるでしょう。そして猪瀬、舛添と同じく「選んだ自分たちの責任」を考える事もせずに「辞めろコール」の後で選挙。いい候補者、政治家がいないと愚痴り、候補者そのものの知名度や雑誌のネガティブキャンペーンを頼りに票を投じる。そんでもってまた疑惑発覚。辞めろコール。選挙。また疑惑発覚で辞めろコール。こういった文春で始まり文春で終わるループのような情景が今後も続くことになっていくのかもしれない。

 

 吊り広告などの見出しをたよりに政治家を選び、公約や候補者の背景にあるものも考えない。現在の政治家がダメだというくせに手垢がついていない候補を選び、長い時間をかける事を覚悟の上で、有権者と政治家でお互いに政治を育てていこうという気概もない。あまりにも失望大きいので僕はもう選挙権を放棄したくなってくるわ。

  

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