サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

なにげない職場での雑談で思わぬ力をもらったことについて

こんにちは。

 

 新年のあいさつもせず、ダラダラした毎日を過ごしておりました。ダラダラって
いうのも多少誇張した表現ですが正直いってあんまり愉快でもない、鬱屈した日々に
この数ヶ月置かれていた。っていうのは事実です。

 何があったかというと、ずばりパワハラ。昨年に勤めている職場で部門の移動があり
そこでありえないほどの理不尽な罵詈雑言、誹謗などを受けたことで頭が少々狂った。
すぐにその職場も手を打ってくれて部門移動は取り消しになったものの、今でも脳裏に
金切声で叫ばれ続けた光景が浮かび滅入ったりする日もあります。

 

 職場もなるべく心身に負荷をかけないような業務に従事するために、比較的少人数で穏やかな人の多い部門に暫定で配属させてくれるなど配慮をしてくれたものの、やはり
僕自身、毎日挫折感に苛まれておりました。そんなある日。一緒に業務に携わっている先輩職員が「毎日いっしょに業務に携わる人のことをまったく知らないのもどうかと思うので…」ということになり、業務の手を止めて些細な雑談。その中で趣味の話題になり「以前演劇に関わって脚本などを書いたけどもお蔵入りになった」ということに触れたら声のトーンが一変。なんでもその人も空想で物語を考えることはあるけれど、それを形にできる技術を持っていない。そんな技術がある人が羨ましい!とやたらそのお蔵入りになった脚本に興味を持ってくれて、どんな物語なのかと詳細を聞いてきてくれたのです。

 物語は12/24のクリスマス・イブで24歳のフリーターが主人公。そのフリーターがイブの深夜のコンビニで業務を行っていた時、年末の派遣切りにあって無職になった中年がコンビニ強盗にやってきたことから始まる群像劇。店内にはお互いの好意を知りながらも恋人同士になりきれない大学生二人の男女に、イブ当日に交際相手の二股発覚でフラれた女性店員。その数人がそれぞれ抱える苦悩・孤独をすり合わせていく悲喜劇で、12/24、主人公の年齢、いきなり起きたトラブルに主人公や周囲の人たちが巻き込まれる海外ドラマ「24」を思わせる状況などの要素を含め、トリプルミーニングで「24(にじゅうよん)」っていうタイトルをつけて書いたけど、結局、その舞台は実現できずにお蔵入り。その後も幾つか戯曲を書いたもののどれもお蔵入り。そんな話を興味深そうに聞き入ってくれたので「まぁ自分からしたら単なる汚点だけど、そこまで面白がってくれたなら話してよかったな」などとその話を打ち切って業務に戻りました。

 

 次の日。昼食後の昼休みに仲はいいものの部門移動のため疎遠気味だった別の同僚が
いきなり「演劇のシナリオ書くんだって?」と、声をかけてきたのです。どうしてその
話を知っていたのかというと、前日に雑談を交わしていた先輩同僚が喫煙ルームで職員数人の前で僕の脚本のことをべた褒めしていたということでした。僕に声をかけてきた同僚も「おせじをいうわけではないけどその物語のあらすじやタイトルを聞いて、俺も
面白いなぁと思ったよ」と言ってくれたのは嬉しかったけど、所詮舞台にならない脚本なんて価値なしだ。という想いが強く、その誉め言葉を素直に受け入れられませんでした。

 

 だけど。やっぱり誉め言葉っていうのは嬉しいもんで、その日自宅のパソコンでまだ
保存してあった脚本をできるだけ客観的に目を通してみたら面白かったんですよ。そんなの単なる自画自賛だと言われたっていい。面白い。ただ、10年前に書いた物語なので
所々でネタも古くなっている。これをどうやってアレンジを加えるかと、上演のあてもない脚本の前で腕組みしている自分がいました。その次に目を通したのはこのブログ。以前の記事を読むと、なかなか読ませるものがある。

 

 そんな以前の作品を幾つか読んで「やっぱり僕は文を書くのが好きなんだな。」と、
今回つくづく思いました。ブログは今後も続けていくつもりですけど、今年はこのブログの最大のファンは「自分」という想いを抱き、自分が読んで楽しいブログを目指していきたいと思っております。このブログが好きで読んでいただいてる酔狂な方がどれほどいるかわかりませんが、どうぞ今後もお付き合い下さいませ。

 

「僕たちには直接関係ない」問題への間接的な責任について考える

 

 

こんにちは。

 

 一ヶ月ぶりですが、前回のブログの続き。

 

arrow1953.hatenablog.com

 

 この記事を書いて以来、僕は「僕らには直接関係ないよな」という問題についての『責任』について考え続けています。

 

 「自分に直接関係ないけど大きな問題」というのは世間をぐるっと見回すと結構多くあるものですが、僕らはそれに当事者意識を持てないためか、結局どれも「他人事」で片づけがちです。所詮ジャニーズの性加害問題も大手の中古車メーカーの詐欺的商法も宝塚歌劇団が長年行っていたと思われる劇団員のいじめも「他人事」でしかない。でもその中で「関わりない問題でも、自分も何らかの責任があるのではないか」と考えてみる。100年以上も前からその行為の重要さについて述べていた哲学者「清沢満之(きよさわまんし)」についてこのブログでは浅学ながら語ってみたく思います。

 

 清沢は著作「精神主義」というテキストで『全責任主義』という思想について述べています。社会学者の桜井哲夫が著作「フーコー」で紹介した清沢の全責任主義について下記のとおりまとめているので紹介。

 

『私という存在は過去すべての人々、物、自然などすべての環境の結果として生まれてきた存在である。そう考えると万物が私に属するものだと考えられる。宇宙万物がわが物であり、すべての人が我が子であるなら、私はすべてに対して責任があることになる。むろん、私には限界がある。私は有限な存在であるから万物に責任を持っていても全てを果たすことは出来ない。ここに哲学上の難問(アポリア)が生まれる。責任がありながらも、果たせない「自分」という存在について深く考え抜くこと。おのれがすべてに依存する存在であることを自覚し、おのれの欲望のままに生きることを反省すること。(中略)』(講談社選書メチエ_桜井哲夫_「フーコー」)

 

 清沢の主張は一見「郵便ポストが赤いのはお前にも責任がある!責任はあるがその責任はお前に果たせない!」みたいな話に思えるのでそんな話をされても「何言ってるのこの人?」と首を傾げたくなります。だけどこの全責任主義のポイントは責任そのもの云々ではありません。「人間っていうのは社会という枠組みの中で生きているからこそ誰でも大なり小なりその枠組みの中にあるすべての事象とは関わりをもっている。そのことを自覚して事象に何か問題があるとしたらその責任を他人に押し付けるのではなくまずみんなでその問題を自分のことと捉えて考えていこう。考えて生み出された意見を机に並べて、知恵を絞ってみんなでそれら問題解決の道を探そう」という点にある。と僕は思っています。  

 物事に対する責任を他人だけに負わせるのでなく、自分もその責任を共有すること。それはいつ頃からか僕らの社会を覆う「自己責任」「他者責任」とは異なった思考です。それを語ってみても『自己責任』思想で固まっている人には「甘い理想論」でしかないかもしれない。

 

 だけどこの自己責任・他者責任っていう思考は結局、社会の分断を生み出して問題を細分化させたり、僕らのメンタルを疲弊させているだけなんじゃないか?って最近強く感じています。確かに物事をなんでもかんでも「自己責任」というフレーズで片づけられたら当事者でない人たちはラクなのでしょう。さっきも述べたけれどジャニーズや中古車販売業者、宝塚歌劇団の不祥事も結局は関わりのない他人事です。だけども、その関わりのない他人事に自分との関連性を見い出して想像力を働かせることのできる人が多い社会のほうがラクで生きやすいと思うんだけどね。

 

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※この自己責任っていう言葉の暴力性に気づいていない人が結構多くて驚く

 

会社名変更!今後ジャニーズ事務所が名乗るべき名前について考える

こんにちは。

 

 本日のブログはこの話題。

 

www3.nhk.or.jp

 

 この事務所の犯罪や周囲(この件については後述)の人権意識に対する欠如などを、このブログでどうこう言うつもりはありません。ただ、人の弱みにつけこんだ犯罪行為を長年続けてきたことを記者会見で認めて詫び、信頼回復云々いいながらも会社名を変更せず経営を続けていく。なんていって顰蹙を買ったため慌てて社名変更を行う会社なんて信頼回復には程遠いだろうなぁとも思いますがファン公募で社名変更というのだったらどんな社名にしたらいいのかとファンではありませんけど勝手に考えてみました。現社長の「ヒガシ」でなく、前社長の「藤島ジュリー景子」が今後、どんな対応を行うかにもよるけども、何らかの形で経営に関わり続けていく体制なら「ジュリーズ事務所」がもっともふさわしいと思います。

 

 だけど。別にこの人やジャニーズ周辺にいた人たちを庇うわけではないんだけども、
今回明るみになった事件の責任をこの人たちやメディア、この事務所の抱える問題についてなんとなく知りつつも広告に使ってきた企業などだけが背負うべきとも思えない。
今回の件でメディアは「人権意識の希薄さ」を述べてはいるけど「今回の件の責任」というものについては自分たち狭い業界だけの振り返りだけに留まり、あまり踏み込んでいない印象です。先ほど述べたけど、これを芸能界・メディア周辺だけの責任だけに留めておくだけの対応では間違いなく類似トラブルが将来起こります。

 このジャニーズの件を通じてこの国の政治・経済・文化の分野で「大事なのは間違いないだろうけど、僕らの生活には直接関係ないよな」と誰もがTVごしに呟いてきた多くの問題。そこにおける「責任」と「責任のあり方」について考えていた時、おもしろい本を見つけたので次回はその本の紹介を絡めながら「責任」というものを僕はどう考えているかなどを書きたく思います。この話、続きますのでよかったらお付き合いを。

 

 

 

 

 

 

 

 

今月でブログ9年目!今後ともどうぞご愛顧のほどを

こんにちは。

 

 今月書きたいと思ったテーマはあらめて来月ってことで。気づいたらこのブログも今年で9年目。いやー、長く続くもんだ。普段からこの駄文にお目通しいただいている皆さん。検索でなんとなくたどり来た皆さん。どうぞ今後も御愛顧を

 

日本の人材不足のひどさを露呈した自衛隊のポスターについて

こんにちは。

 

 記録的な猛暑続きで疲労困憊な今日この頃。人手不足のため業務が滞りがちで、毎日ヒーヒーいいながらも働いております。人手不足といえば先日、職場最寄り駅でたまたまこんなフレーズを使った自衛隊員募集のポスターを発見。

 

 

「成長できる舞台」

 

 そりゃ仕事っていうのは人間の成長を促す機会なのは間違いないけど、自衛隊って個人の成長を目的に就くものか?という違和感を僕は抱きました。「成長できる舞台」。僕が学生だった頃のブラック企業の求人広告を見ているみたいです。

 

 以前の自衛隊募集ポスターって戦闘機やその他の兵器と表情の険しい隊員が写って、その上に力強く「隊員募集!」とプリントされているデザインが多かったと記憶していましたが、試しにgoogleで「自衛隊募集 昭和 ポスター」と検索をかけたらだいたい記憶どおりの隊員募集のポスターがザクザク。この昭和を「平成」に変更したら、今度は「萌え文法」に沿った女の子をたくさん使ったデザインの隊員募集ポスターで溢れていました。この経緯を見ると昭和~平成にかけて自衛隊になろうという若者が減っており、人材難だと多くのメディアで報道されたとおり、人手不足を少しでも解消できたらという想いで萌えに頼っていたことが分かります。その効果があったかは疑問ですが。

 

 これらのポスターをざっと見ていて気付いたのはデザインに大きな変化はあるものの
強く訴えているのは「国や人を守る人材を求めている!」というメッセージ。そりゃそうだ。国防を担う組織の募集なんだから。だけど、このポスターでは、どこにも『守る』という自衛隊本来の目的を訴えていません。大きな文字で書かれているのは『個人の成長にうってつけ!』というフレーズ。どんな仕事か想像できるフレーズを述べず『成長』を訴えるのはそのまんまブラック企業の社員募集そのもの。詐欺だと言っていいかもしれない。そんな手口にひっかかる奴なんているのか?と思いつつ、その姑息なやり方にイラっとさせられます。

 

「国防」という組織のアイデンティティーを表に出さないポスターには「組織としてのプライドはないのか!」といいたくもなりますが、プライドを捨ててまでも人材が欲しいならそんな詐欺まがいな募集をやるべきではありません。それは姑息で卑怯と言わざるを得ない。どうせプライドを捨てるなら初任給60万とかして「国防でガッツリ稼ごう」とかデカい字で訴えるくらいのことをやらなきゃダメなんじゃないかなと思います。「国防」という大きな物語自衛隊が提示しないなら成長なんて小さく曖昧な物語ではなく、業務に見合ったお金を提示するべき。どの業界でもいえますが「成長」とか「やる気」なんていう単語を使って人材を集められていた時代なんてとうの昔。そこに気づかず『成長」を強調する人材募集ポスターを作るこの国はほんとうにセンスがないなぁと憂鬱な気分にさせてくれるのです。

 

 


 

 

サウナマンというマイナーヒーローについて

こんにちは。

 

 毎日暑い日が続く今日この頃。先日は八王子で39℃を記録!という驚きのニュースもありました。

news.tv-asahi.co.jp

 

 「39℃ってセンチメンタル・バスかよ!」なんて同僚も呟いていましたけど、7月中旬にも関わらず最高クラスの気温。まるで毎日がサウナです。

 そういや最近、サウナがブームだそうで芸能人がたまにTVの情報番組などでおすすめのサウナに入って「整ったぁーっ!」とかいって叫んでいるのを観る機会もありますが
僕がサウナって聞いて思い出すのはやはりサウナマンのCMです。ん?知らない?40年ほど前にテレビ東京などで朝のアニメの再放送の時間帯に流れていたCM。

 

www.youtube.com

 

不良たちの手によって肌を露わにされた高校生?が「サウナマン!助けてぇ!」と叫び
「変身サウナ」から生まれたサウナマンが駆け付けて、不良に必殺技のサウナキックをお見舞い!!そのアニメを見ていた男の子が「サウナマンみたいに強くなりたい!」と自宅にサウナ設置を強く求める。というCMなんだけど、僕の世代でも知っている人は思ったよりも多くない。この話を振っても「何それ」でだいたい続かない。そこでこのCMを作ったサウナメーカー「サニーペット」をGoogleで調べてみたら…

 

www.sanypet-sauna.co.jp

 

昭和60年2月

●アニメキャラクターとしてサウナマン誕生。新しいCMでも登場!!

「新しいすまいの設計」誌の別冊で、サウナマン漫画特集を出版。

※上記リンク引用。

補足になりますが前述の「新しい住まいの設計」は扶桑社の出版、現在も偶数月発行。いやーやっぱり調べてみるもんだ。でもこの絵柄どこかで見たな?ってさらに調べると

 

 

 

 

やはり!というかまさか!というか、永井豪センセのダイナミックプロ所属。

 

https://hkazudevil.web.fc2.com/dynamic/dynamic.htm

 

デビルキックは「破壊力」だけど、サウナキックはどうなんでしょうね。

やっぱり「保温力」?

 

 


 

 

この家庭用サウナっていうのも調べると結構面白くて、設置型の数十万クラスから
テント型で手軽な数万円クラスもあってピンキリ。でも、たいていの人は数回使って、あとは埃をかぶるっていう切ない結果になるだろうなぁ。ちなみに、リンク先にある社長のサウナにかける想いを語るインタビューもぜひ読んでほしい。味わい深いだけでなく、サウナだけに熱いんだわ。