サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

MASTER(マスター)キートンでスーツに砂漠!並に気になる雑学をピックアップ

こんにちは。

 本日、ツイッターで「マスターキートン」という単語が上位キーワードに上がっていました。そのきっかけになったのはこのブログ。

srdk.rakuten.jp

「砂漠にはスーツがいい」
 コレはどういう事なのかっていいますとキートンの中でも屈指の名作「砂漠のカーリマン」というエピソードで紹介されていた雑学です。中国のタクラマカン砂漠で遺跡発掘に立ち会っていたキートンは現地のトラブルに巻き込まれた結果、ウイグル族の若き族長の怒りを買ったため、発掘隊とともにスーツで手ぶらの状態で砂漠の中央に置き去りにされる羽目に。キートンは英国の特殊空挺部隊SAS」のサバイバル教官を務めた経験などをもとに、このハードな環境から奇跡の生還を目指すという物語なんですけど、その際ウイグル族の族長がこのような発言をしていました。

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「背広に長袖、長ズボンは直射日光を避け通気性もいい。あの背広の男はただ者じゃない」

っていったって、そんなこと検証できるはずないじゃん。とか思っていたらそれを実際に検証しちゃった人がいた。今日はそのブロガーさんの行動力に少なからず嫉妬しました。

   さて本題。MASTERキートンの主人公「タイチ・平賀・キートン」は日英ハーフでオックスフォード大卒の考古学者でありながら、大学卒業後に軍隊に入隊して英国特殊空挺部隊SAS」で曹長となり、フォークランド紛争やイラン大使館人質事件で勲章を授与。その後にサバイバル教官を務めた事こともある異色のキャラクターです。それだけに物語には軍事的、政治的、考古学的な雑学も多く紹介されていますがその中でもほんとか?という雑学があるので、本日のブログはそれを紹介。

 

1、英国の蒸留所ではねずみ駆除に猫を飼っている。

   キートンには閉鎖した英国のウィスキー蒸留所で長年、ねずみの駆除に携わっていた老猫、ウィスキーキャット「ベサ」の目線で語られる「ウィスキーキャットの村」という物語があります。このウィスキーキャットの存在については疑っていませんが、実際にどれだけの働きがでいるかというのは前から気になっていたので調べてみました。この機械、デジタル化全盛の現代において、ネズミの駆除を猫だけに任せるってどうなのよ・・・って思っていたら、スコットランドのウィスキー醸造元グレンタット蒸留所には24年間に28000匹を超えるネズミを捕まえたことでギネスブックに記録された「タウザー」という猫がいたそうな。

ウイスキーキャット - Wikipedia

猫って侮れない。

 

2、材質に紙を使って作られた車がある。

知る人ぞ知る旧東ドイツの国民車「トラバント」の事。

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 「緑のフーガ」というエピソードでキートンが乗っていた車。物語では「環境破壊の王様」と揶揄されており、キートンはこの車でたまたま出会った青年を乗せ、新型のフォルクスワーゲン車と、勝ち目のないカーチェイスをさせられる騒動に遭遇します。青年を狙う荒くれ者から逃げるため、乗っているトラバントを手作りの大きなフロートに乗せて川をわたらせようとするキートンは「紙でできているトラバントの軽さが役に立つかもしれない」と呟きます。まさかいくら旧共産国でも車を紙で作らないだろうって思っていたらマジで作っていた!!

トラバント - Wikipedia

 ウィキペディアによると車のボディは綿の繊維を使った繊維強化プラスチックであり、体制崩壊前後は国の財政難のためトラバント製造コストを下げる目的でプラスチックにパルプを混ぜていたとのこと。他国の車と比べて排気ガスの汚染もひどいことから「環境破壊の王様」と物語では揶揄をされながらも、本体の材質は植物性。環境破壊なんだかエコなんだか僕にもわかりません。

3、銃口に指を指しても、銃は暴発することはない

 「出口なし」というエピソードで紹介された雑学。義賊を気取る泥棒をドイツの国境近辺で捕えたキートンはドイツ警察に泥棒を引き渡そうとするものの、行く先々で「自称義賊」の泥棒を守ろうとする住民からの妨害を受けることに。中には銃を突きつけて泥棒を逃がせ!と迫る者も。キートンはその住民の構えた銃に指を突っ込み、「その引き金を引けば銃は暴発。私も君も助からない」と逆に脅しをかけます。ところがこの銃口に指をつっこんで打つと暴発」っていう現象は迷信なんだそうな。

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出典:MASTERキートン浦沢直樹

「鉛の弾丸は引き金を引くと時速1000キロ以上の速度で発射される。そうしたら指は簡単にガスの圧力で吹っ飛ぶだけでなく、弾丸も命中するだろう」

 説得力はあるものの、絶対に試したくないっていうか実験できない雑学です。もう20年近く前の作品ではあるけど、こうして現在でも話題になるのは名作であることの証拠。未読の人がいたらぜひ手にとって見てもらいたい。