サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

田中正造の人物伝を読めば政治の本質とは何かが分かる。

こんにちは。

 

 昨日は都知事選から日本の政治や選挙について、愚痴っぽい記事を書いてしまいました。どの候補者を選んでも政治は何も変わらない。自分の考えに近い候補者は当選が厳しい。候補者がどんな人物かピンとこないので、知名度に頼ろう。そういう時にこそ、僕らは「自分はどんな政治を望んでいるのか?」という国民の政治参加の基本に帰るべき。僕の求めている政治の基本。それは田中正造です。

田中正造(1841〜1913)

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 幕末に栃木県小中村で誕生。若い頃に村の名主を経て明治になり、栃木県会議員を経て国会議員になった人物です。この人物は日本で初の郊外事件である足尾銅山事件で公害に苦しむ人々を助けるために、明治天皇に直訴を試みて失敗に終わりました。この史実だけを見ていると田中正造は苦しむ人々を助けられなかった「歴史の敗者」だけど、その政治家としての倫理や先見性はもっと評価されていい人物です。

 田中正造の考える政治理念。それは「政治は道徳である!」という信念でした。その道徳を養うものは学問であるとの考えを持っていた田中は、自由民権運動の時代に私財でを主宰。学生を相手に以下のテーマなどについて、議論を行ったりしています。

①「死刑制度の是非」
②「行政における政府の領分」
③「女性の選挙権」 
④「人権は平等か」

 現在じゃなくて明治時代にですよ?このエピソードだけをもってきても政治家としての田中正造という人物がどれだけ突出した知識人だったかわかります。

 

 「政治は道徳」。だからこそ政府は「国の発展のためといえど、民の権利や尊厳を奪ってはいけない」国益のために国民を虐げる政治を許しませんでした。また、その道徳を汚すものとして、中央集権を批判。そのために地方自治は中央の干渉を退けて独立独歩であるべきとしました。実際に地元の政治家と地域の業者の癒着に対して「官府に対して旨く情実を訴えて保護金の拝借を許されるのは手柄である」という風潮について

「業者が地元の政治家に仕事を中央から貰ってきてくれと泣きついて来たのに対して、そういう頼みをヘラヘラ聞いてやったりする。そんな奴は政治家じゃねぇし、そんな企業も地方の政治を腐らせるだけだ!」と手痛い発言を浴びせてもいます。

 こんな感じに本日は田中正造の考えていた「政治のあり方」についてを本日は紹介しましたが「田中正造の政治理念なんて、しょせん単なる理想論」とお思いの人も多いのでしょう。

 

そのとおり。

 

 僕だってその理想が現実でまかり通ると思ってません。だけど僕を含めて人間っていう存在は、自らの理想を掲げなかったら、自分を甘やかそうとする弱い存在だと思っています。だから理想なんてのはハードルが高けりゃ高いほどいい。
 

 生きていりゃ誰だって知識や経験、教養などから作られた自分なりの「道徳、理想」をもっているはず。そうしたらそれに従って票を投じることこそが田中のいう「政治」なのでしょう。僕は田中正造の人生に感銘を受けたからなるべく「国」「自治体」などのシステムではなくあくまで「そこで生きる民」に目を向けている候補を選ぶけど、皆さんはどんな人を選ぶのか。どっちにせよ、いい年こいて無投票、白票はみっともないのでやめたいもんだね、お互いに。

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※もっと日本史で注目されてもいい人物だと思うんだけど。

 

週刊文春の見出しでしか政治家を判断できない僕ら。

こんにちは。

 

 来週の日曜に控えた東京都知事選。メディアの世論調査では小池候補リード、増田候補追走、鳥越候補はなんと失速だそうな。もっともまだ投票先を決めていない「無党派層」も数百万人程いるため、最後の最後で大逆転という結果も充分ありえるとの話だけど、鳥越候補の逆転は素人の考えだけども、かなり厳しい。この間の週刊文春の記事は鳥越陣営に、相当のダメージを与えた印象です。

 

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 記事の話が事実であってもそうでなくても世間は関係ない。この見出しこそ大事なのだから。この都知事選を通じて、僕は日本の政治に失望させられています。現在の自民党を支持できないため、僕としては野党側候補を応援しているのは事実なんだけど、今回のケースと逆に小池・増田候補がなんらかの疑惑を引き金に大きく支持率を下げ、鳥越候補有利といった展開だったとしても同じ失望を感じたでしょう。

 結局、この国の人々の多数が政治家を判断する大きな材料って、週刊文春の見出し程度のものだからです。考えてもみて下さい。今回の都知事選のきっかけであった舛添前都知事の辞職を煽ったのは、週刊文春の立て続け批判記事でした。確かに舛添前知事の行為はコソ泥みたいだったし、偉そうな会見も褒められるものではありません。批判を受けて当然。だけど知事は続けさせるべきでした。知事を続けさせて、こういう金に汚い人を直接的、間接的に選んだ自分たちのバカさを衆目にさらすことこそ都民の責任であり、物事の「スジ」であると思うからです。

 

 だけど都民はメディアにのっかって自分たちの責任や、人を見る目のなさを棚上げにして「舛添やめろ!」の大合唱。そんでもって辞任後、鳥越叩きのキャンペーンで鳥越候補失速。確かに出馬時会見で見る頼りなさげな印象や前回の選挙で次点だった宇都宮さんとの関係などで僕も応援に乗り気でなかったけど、あれだけ都民が舛添を叩いたんだったら、それを公認した自民党のことも許さないだろうなと思っていたら、そんなことをもう忘れたようになんだかんだいって自民を離党していない小池候補や舛添と同じ穴のムジナの増田候補に乗り換え。

 あんたらは舛添と、舛添と同じく税金で甘い汁を吸っていただろう自民党に怒っていたんじゃないの?あの怒りは税金でいい目を見ていた舛添へのやっかみでしかなかったの?だとしたら、たとえ小池候補や増田候補が知事になったとしても同じような疑惑が発覚したらこの国の人たちはまたも瞬間湯沸し器みたくヒステリックに騒ぎたてるでしょう。そして猪瀬、舛添と同じく「選んだ自分たちの責任」を考える事もせずに「辞めろコール」の後で選挙。いい候補者、政治家がいないと愚痴り、候補者そのものの知名度や雑誌のネガティブキャンペーンを頼りに票を投じる。そんでもってまた疑惑発覚。辞めろコール。選挙。また疑惑発覚で辞めろコール。こういった文春で始まり文春で終わるループのような情景が今後も続くことになっていくのかもしれない。

 

 吊り広告などの見出しをたよりに政治家を選び、公約や候補者の背景にあるものも考えない。現在の政治家がダメだというくせに手垢がついていない候補を選び、長い時間をかける事を覚悟の上で、有権者と政治家でお互いに政治を育てていこうという気概もない。あまりにも失望大きいので僕はもう選挙権を放棄したくなってくるわ。

  

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高校野球を「爽やか」とかいってる人って何なの?

こんにちは。

   毎年、この時期になってくると「高校野球」ファンが自分たちの出身校や地元高校の野球部があーだこーだと語り、あんまり興味ない僕にも話を振ってきたりします。

 

 

有名高校の野球部員は所詮、高校の営業部隊

「AMちゃんの高校なんてどうなの?」

   どうなの?って言われても僕の出身校は都立の弱小高校。おまけに都内でも指折りのヤンキー校だったので、正直バッターボックスにバットを持って立っているよりも、釘バット持って他校のヤンキーたちを待ち伏せているほうがお似合いっていう環境だったのと、僕自身も野球に全く興味ないため常に、どーでもいいイベントの上位にランクしています。そんな高校野球はどの学校も健全な高校球児たちの正々堂々たるスポーツマンシップ溢れる大会かというと、そうでもない。毎年どこかの学校が喫煙や部内でのいじめの実情などが大々的に報道されることによって出場停止処分を受けたりしていたりもする。でもって、こういう事件が起こると「健全な高校野球を汚しやがって!」と怒る人も多いんだろうけど甲子園出場、優勝のため全国を回って有望な選手を集めてくる強豪校と甲子園出場、あるいはプロになるため強豪校への進学を希望する学生達の関係って爽やかさとは程遠いめっちゃドライなもんなんじゃないか?と想像します。

 

徹底的な勝利を渇望するプロフェッショナリズム 

 甲子園に出場することができれば学生は自分の抱く夢を実現することとなり、学校だって強豪校の実績、プライドを保てる。その両者の利害を一致させるものは勝利のみ。だから学生も「野球部を勝たせてやるから、俺の好きにさせろ!」と調子ぶっこくだろうし、学校もお互いのWIN=WINを守るためだったら、うるさいことなんてわざわざいったりしませんって。っていうか逆に今回の不祥事みたいなトラブルを起こしてきた学生の心の奥底にあったであろう「野球部を俺の活躍で勝たせてやる!だから俺の素行に文句いうな!」という姿勢はある意味、プロフェッショナリズムを強く感じなくもありません。ってなことで本題。本日紹介させていただくのはこの作品。

  

 

実録!関東昭和軍 - Wikipedia

 

 

 高校野球にまつわる不祥事やカネなどをネタとしている「負」の高校野球マンガ。「高校野球ハ戦争。組織の勝利のために己を捨て、戦う兵士になろう!甲子園は就活だ!」こんなことを作中で堂々と語る監督、コーチに徹底的な体育会気質に染まっていった結果、ヤクザ関係者に強烈な就職のコネを持つ部員たち。そんな奴らの物語は多くの強豪校がやってもうた野球部員たちの不祥事を思わせます。この漫画のエピソードを虚構だろう?と笑う人も多くいることでしょう。だけど健全な高校野球の成れの果てにいたのが「清原だった」ことを僕たちは覚えておくべき。

ポケモンGO、ポケモンGOと騒いでいる大人がバカに見えて仕方ない。

こんにちは。

 

昨日からでしたっけ?日本でのポケモンGOダウンロード開始って?ごめんなさい、僕、全然興味ないのでわかりません。そんな僕が「ポケモンGO」をテーマにブログを書くのもどうなのよ?と思う人もいるだろうけど、まぁお付き合いを。

 

  

君らの騒いでいるもんは単なるデータだ

 さて本題。ポケモンGOとは、任天堂と関連会社のポケモン、米国のゲーム会社ナイアンティックの3社共同開発のスマホ専用アプリ。ユーザーは外を歩き回って、モンスターを探索。スマホがモンスターを探知してカメラの液晶でそれらを捉えられたらアイテムのモンスターボール」で捕まえて育成。育てたモンスターを使ってユーザー同士対戦できる。モンスターたちの出現場所と時間はランダム。だそうな。

 

www.pokemongo.jp

 

Pokemon GO - Wikipedia

 

 ふーん。このゲーム、世界中でヒットしてるんだー。と本当に他人事な自分です。っていうか、いい年した大人たちが夢中ってバカか?例えばアプリをダウンロードした子どもたちに「◯◯◯にモンスターがいる!連れてって!」とせがまれて一緒に探しに行くという話ならまぁ、分からなくもありません。または新しモノ好きでとりあえずダウンロードしとこう。んでもって、会社出勤時や帰宅時にモンスター捕まえたら、それを見せて会話のネタにするというのもアリ。90年代中盤にポケモン誕生ということは現在30歳前後までがリアルなポケモン世代。ジェネレーションギャップを解消するツールとして有効に活用するというパターンも考えられるでしょう。そういう「お約束」のなかでクールにゲームを使うのだったらまぁ、まだ理解できなくありません。だけど

 

ポケモン」について語るバカな政治家 / メディア

app.famitsu.com

 

 こんなこと政治家に質問する方も、答える方もどうかしている。さらには海外でこんな記事も。

 

www.gizmodo.jp

 

 このゲームで歩きスマホ中の転倒や、交通事故発生というケースも多発しているとの事で、全国紙ではこんな社説も書かれる始末。

 

 

mainichi.jp

 

以下、同新聞の社説引用。

 

 

現実の世界とゲームを融合させた斬新さや、屋外で楽しめること、根強い人気を持つキャラクターを使っているのがヒットの理由だ。減収が7年続く任天堂の株価も急上昇した。ゲームと提携したサービスを提供する企業が現れ、集客効果を狙う観光地もあるようだ。一方で、米国などでは歩行中や自転車の運転中にゲームに夢中になって交通事故に遭う利用者がいる。池への転落や強盗被害も起きている。宗教施設や原子力発電所の敷地などゲームにふさわしくない場所にポケモンが出現し物議を醸している。

 これらは日本でも起きうるトラブルだ。政府の内閣サイバーセキュリティセンターは配信開始前から「危険な場所に立ち入らない」「歩きスマホは大変危険」などと事故防止の対策を呼びかけている。利用者はマナーと安全を最優先に考え、配信する側は危険な場所にポケモンを出現させないなどの配慮が必要だ。

 

 

 

 この国で今、最も大事なものは「たかがゲームのデータに大人がうかれるんじゃない!」という当たり前のことばではないかと思います。アニメとゲームという畑違いではあるけれど、かつてサブカルの作り手だった自分から見たらこの現象はすっげー気持ち悪い。大手メディアや政治家が「たかがゲームに騒ぐな!」といわない言論環境に違和感を持たざるを得ません。

 

現実と虚構を区別できないこの国

 90年代の湾岸戦争時、この時代のある若者が戦争の映像を観て「まるでゲームみたいだ」といったことをきっかけに、たちは「現実と虚構を区別できない世代」だと叩かれたことがありました。その指摘が適切なのかどうかは別としてこの時代には現実とサブカルの間には、明確な線が引かれていた事だけは確かだったと思うのです。ところが今、この国は政治も経済も文化もサブカルという虚構に飲み込まれているように僕には思えてならない。この国は本気でサブカルと距離を置くべきだと思う。

 

 そしてポケモンGOムーブメントに乗り切ることができないことに寂しさを抱いているブログ読者がいたら、僕はこう言いたく思う。

 

あなたは大人として間違っていない。

こんなもんで騒いでいる世の中のほうがおかしいんだ。

 

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ポケモンって全シリーズ合わせるとモンスターの数は700を超えるとか。ほんとにすげーわー。

 

お題「ポケモンGO」

「超光戦士シャンゼリオン」という特撮作品について

こんにちは。

 なんだかんだで始まった都知事選。このタイミングでこそ紹介したい特撮作品があるので本日はその話題。都知事選に絡んだ特撮っていったらアレ以外ないだろ?っていう読者さんも多い事でしょう。その特撮とは超光戦士シャンゼリオン

 

 

 

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©東映

 

超光戦士シャンゼリオン - Wikipedia

 

シャンゼリオンってどんな特撮作品?

 そのメチャクチャな物語や演出が話題になり、あまりに時代を先取りしすぎた「伝説の特撮」として知られているだけでなく、現在もマニアックな人気を誇る作品。先駆的過ぎたがためにこの作品が一般ウケすることもありませんでした。ただ提供がゲームメーカーのセガだったのを考えると、マニアックな作人になったのもさもありなんという印象。以下あらすじ。

 

ハードなSF特撮か?と思いきや

 人間界と異なる異世界「闇次元」から来たダークザイドという集団が人間を狙い、現実世界に侵攻を開始。これに挑むべく政府は特務機関『SAIDOC』を極秘に設立する。SAIDOCはダークザイドとの戦いのため、人間を戦士「シャンゼリオン」に変身させる強化スーツを開発。適合者に選ばれた戦士はシャンゼリオンになり、ダークザイドとの戦いに身を投じる。 

 

想像の斜め上なシャンゼリオンのダメっぷり 

 ただ、このシャンゼリオンに変身することになった主人公、涼村 暁(すずむら あきら)はダメ人間。偶然手に入れたシャンゼリオンの変身能力を他人に隠そうとせず自慢したり、勝利のためにヒーローにあるまじき卑劣な手段を使ったり、自分の身を守るため敵に命乞いしたりなど、その身勝手な振る舞いを敵キャラからも「お前そういうの、どうかと思うぞ!」と説教されたりもする、ある意味最も人間くさいヒーローです。

 

宿敵との決戦の舞台は東京都知事 

 そのヒーローが物語のクライマックスで宿命の敵と戦った舞台こそ、なんと東京都知事選」。敵の組織ダークザイドの幹部である暗黒騎士ガウザーはシャンゼリオンとの戦いを繰り広げる傍ら、黒岩 省吾(くろいわ しょうご)なる人物を名乗り、「黒岩相談所」所長として人間社会に馴染めない仲間を励ましたり、仕事を仲介したりしていた。そして「人間を、人間世界のルールに則って征服する」という真面目なポリシーを持っていた黒岩は人間社会での仕事で得たお金を政治資金にして都知事選に立候補。涼村と激しい選挙戦を戦って、見事、当選をはたすのです。知事になった黒岩の目指すものは

 

東京都を独立国家として樹立させ、自ら初代皇帝になるという野望。

 

 日本政府に対して東京都独立クーデターを起こして皇帝の座につき、最強の軍事国家を目指して全世界を征服してみせる!と高らかに吠える黒岩に「国の将来を左右するものはやっぱり有権者の賢明な判断だろうな」と思わざるを得ません。 7/31に行われる都知事選。熟慮のうえで票を投じなくてはいけない!!とこのマイナー作品を通じて強く思ったりする今日、この頃。

  

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※あらためて再評価されていい作品だと思う! 

ウルトラマンオーブに隠された変身の秘密、気づいた?

こんにちは。

 先週からスタートとなったウルトラマンの生誕50周年記念作品の「ウルトラマンオーブ」、皆さんもう観ました?

m-78.jp

 

 いや〜おもしろかった。最近のウルトラマンって歴代怪獣の能力を自分の技に変えて戦ったりとかいうのが多くなっていたので、なんか戦い方が他力本願っぽくなっていてキライでした。強敵との戦いでピンチになるとすぐにそういう力でパワーアップ!とかいった展開が、少々安易すぎやしないか?と。そういう時は兄貴分のゾフィーやセブンたちが弟分を守るために颯爽と現れたり、敵に敗北を喫した後、特訓を積んで新技を身につけ、再度怪獣との戦いに挑んだり、そういうアツい物語が僕は観たいんだ!って思って敬遠していたのでした。だけどこのウルトラマン50周年という節目に意固地になることもなかろうと新世代ウルトラマンを観てみようと決意。そしたら思いのほか、おもしろくて驚きやっぱ食わず嫌いはイケない。

 

 そういや皆さん。第一話で主人公の青年「クレナイ・ガイ」が怪獣の出現に合わせてウルトラマンオーブに変身する時の演出が粋なモノだったことに気づきました? 正体を隠すため、ガイが街角にある3分間写真機の中で変身する演出がありました。ウルトラマンオーブ変身後は、怪獣の攻撃を受けて追い詰められながらもギリギリのところで勝利。変身可能な時間の3分に達したのと同時に人間体のガイがオーブに変身している瞬間の写真が取り出し口に射出。人間体に戻ったオーブ(ガイ)はその決定的な瞬間を写している写真をあわてて懐にしまって去っていくという描写だったんだけど、この演出っておそらくウルトラマンの親「円谷英二」に捧げたものだったんでは?と僕は思っています。

 意外に知られてない話だけど円谷英二って3分間写真機の発明者なんですよ。

 

arrow1953.hatenablog.com

 

詳細は以下、ホームページ。

 円谷英二

 

 たぶん監督も脚本家もウルトラマン50周年だからこそ、円谷ファンなら笑みが思わずこぼれるネタを突っ込んできたんじゃないか?とか思っているんだけど、実際どうなんだろう?そんなこんなで新作のウルトラマンに絡めた円谷プロのマイナーな雑学でした。

 

 この記事を読んで、ウルトラマンオーブに興味を持った読者に、今回のウルトラマンの特徴を簡単に説明させてもらうと「自信喪失をした戦士」「融合」の2ワードになります。どういうことなのかっていうと、このオーブというウルトラマン。過去の戦いで恋人を巻き込んだため自分の力を全力で出せなくなっているのです。そのため怪獣と戦う時には他のウルトラマンの力を使わなくてはいけない。そこで新世代と旧世代の力をアイテムで「融合」させ、ウルトラマンになるのです。

ガイは昭和のウルトラ戦士と平成ウルトラ戦士のカードをアイテムにスキャンさせて合体変身。ベースになっているのは昭和の元祖「ウルトラマン

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平成の元祖ウルトラマンティガ

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※映画やビデオシリーズ作品を除いて元祖って意味。

二人の力と姿を融合させた中央のスタイル「スペシウムゼペリオン」。

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中央:初代ウルトラマン+ティガ=スペシウムゼペリオン

変身時のかけ声は「光の国の住人であるウルトラマン」と、「光の巨人」として古代の文明を守り続けていたティガに敬意を表して「光の力お借りします!」

 

右 :タロウ+弟子のメビウス=バーンマイト

変身時のかけ声は自らの肉体を爆破させる大技「ウルトラダイナマイト」の使い手であるタロウ、メビウスの二人に敬意を表して「アツいやつ頼みます!」

 

左 :ジャック+ゼロ=ハリケーンスラッシュ

 変身時のかけ声は鋭い切れ味の飛び道具になる「ウルトラブレスレット」の使い手、ウルトラマンジャックと、お馴染みアイスラッガーの使い手であるセブンの息子「ウルトラマンゼロ」の二人に敬意を表して「キレのいいやつ頼みます!」

 

 歴代のウルトラマンにも「ウルトラマンさん!」「タロウさん!」「ジャックさん!」って具合に敬語で接するなど非情に礼儀正しい。いいね。こういう礼儀正しい子はおじさん好きだよ。ポイントになるのは組み合わせ。今後ウルトラ戦士のカードも増えるみたいなので、今後どんな組み合わせでどんなスタイルになるか考えるだけで楽しい。昭和の光線技の数No,1のウルトラマンAと平成の光線技数No,1のウルトラマンコスモスとか、ウルトラマンレオウルトラマンゼロの師弟コンビ、怪獣や宇宙人と戦う目的ではなく「恒点観測員340号」というコードネームで、惑星軌道図作成のために地球を訪れたセブン、同じく戦いではなく地球文明の監視員としてやってきたウルトラマンマックスの「インテリペア」とかどんなウルトラ戦士の組み合わせがあるかと考えるだけで子どもみたいにワクワクさせられています。 

 本編では宇宙警備隊長を務めるウルトラ兄弟長兄の「ゾフィー」、ウルトラの父と親友でありながらもダークサイドに堕ちて、M78星雲に戦いを挑んだ「ウルトラマンベリアル」の力を合わせた「サンダーブレスター」のほか、ほかの戦士の力を使わないオーブ自身の本当の姿だけで戦う「オーブオリジン」の5タイプだけで物語が続く見込み。 公開の決まっている映画で、別の組み合わせも出たら面白いな。

 

  

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ウルトラマンオーブの主題歌は「兄貴」水木一郎さん。テレビのウルトラ主題歌を歌うのは初めてなのが意外。作品別のカバーや、映画のテーマなどはあるけど。

ぶっちゃけ、不正選挙ってあるのかを知りたい人におすすめのブログを紹介

こんにちは。

 今日からまたサブカル関連のブログに戻ろうとも思っていたんだけども、古い知人が不正選挙論にハマったことと、この背景にある「陰謀論」もこのブログで扱うのにふさわしいテーマなので、今日のブログは「不正選挙」について。 

 

「不正選挙は行われているかどうか?」

 

 僕の個人的意見ではありますけれど、候補者が有権者を買収したりするなどの違反は局地的にあるかもしれません。だけどもネットで語られているように、自民党が組織的にそれを行っているといった話はありえないと考えています。自民が組織ぐるみで不正選挙を行っているという話だと「ムサシ関与説」が有名だけど、僕のなかで興味を引いたのは出口調査結果や前評判と実際の開票結果に差があることなどを根拠に「開票所」で不正を行っているという説。

 

 ①組織的不正選挙肯定派にゃこのブログ。

2016/07/07 三宅洋平候補 不正選挙について語る|Ghost Riponの屋形(やかた)

  このホームページでは東京都の参院選三宅洋平候補が選挙フェスなる大規模なイベントを行い、大勢の注目を集めていたのに、落選なんておかしいじゃないかとアツく語っています。

 

よーすけ@yosuke_grd
Google検索人気度の動向調査6/26~7/2】
1位:#三宅洋平
2位:#蓮舫
3位:#田中康夫
4位:#山添拓
5位:#中川雅治
圧倒的に三宅洋平が伸ばしている。

これがトレンド!
#参議院選挙2016 #東京選挙区

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 このGoogle検索結果をもって落選なんてありえない!というんだけど・・・。だって、この検索結果って肯定的な検索ばかりじゃないでしょう。三宅候補を褒めるものもメタメタにけなすものも含めての結果なんだから根拠としては弱いですよ。あと、三宅候補が都内の各地で行った音楽と街頭演説のコラボ?の選挙フェスは毎回、数万人を超える盛況ぶり!!そんな候補が落選なんてありえない!みたいな呟きもツイッターで見られるけども、うちらだって路上ライブやってても空き缶やギターケースに投げ銭入れる人はごく一部でしょ?さらにいうとその聴衆の中に「サクラ」っていないの?と反論できてしまうのはなんともトホホな印象。

 この他に関係ない地域で発生した選挙にまつわる不祥事などを取り上げて、「不正選挙」を訴えたりしているブログもありました。以下、その記事を引用。

 

期日前投票した票を入れ替えて(誤って)燃やされたなんてことはないですよね↓


参院選 泉大津市投票用紙8万枚を誤廃棄
2016年7月9日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160710/k00/00m/040/013000c


大阪府泉大津市選挙管理委員会は9日、参院選当日用の選挙区と比例代表投票用紙計8万3760枚を誤って廃棄処分していたと発表した。府と近隣の堺、岸和田両市から予備の投票用紙を調達し、10日の投票には支障がないという。 

9日に当日用の用紙を廃棄したって書いてるじゃん! 

 期日前の投票用紙を意図的に廃棄したんだったらわざわざ発表なんてしないだろうに。なんだかなぁと思っていたらこんなおもしろいブログ情報が僕の元に来ました。

②組織的不正選挙論否定派にゃこのブログ

「ムサシ」は票を改ざんする? ルポ 開票立会人 - パンとともにバラを

  このブログは組織的不正選挙論で最もメジャーな「ムサシ説」をキッパリ否定。先述したムサシ説っていうのは集計所に集められた投票用紙を、ムサシというメーカーの機材が票を数える時に結果を改ざんしているといった説。このブログで驚いたのはブロガーさんが日本共産党の関係者である事。疑われている自民党の人じゃなかったんだ・・・。 このブログではブロガーさん自身が選挙立会人を務めた経験を、写真を交えて解説。実際の写真があるため、話に非常に説得力があります。投票用紙に書いてある政党が圧倒的に「自民」だったのでイヤになったと愚痴をこぼしながらも、ブロガーさんはこのように語ります。

以下、ブログの記事を引用。

 

「過去の例に不正操作がまったくないとはいえませんが(過去に高松でありました)今まで書いたように一般的にはありえない話です。開票作業に立ち会って町職員の人たちが、誠実で真摯に開票作業にあたっている事を目の当たりにしました。全国の自治体職員もそうです。事実も確かめずにネット言説をうのみにして「不正」を騒ぎ立てる人たちは、彼らを愚弄していると思います」。 自ら選挙の立会人を務めたという経験に基づく意見というものは説得力も段違いです。さらに極めつけはこのひと言!

不正操作で当落を左右できるなら共産党議席を獲得することなど到底不可能でしょう。

 ごもっとも。両者のブログを読み比べた感想ですが、前者はどこまでも感情的。述べている不正の根拠も、筆者の思い込みの域を出ていない印象です。対して後者のブログは徹底的なリアリズム。共産よりも自民の支持者が多いことを嘆きながらも、事実は事実だと語る姿勢には誠実さと健全性を強く感じます。 どっちを信じるかは皆さん次第。

 

 両ブログを読んだ僕の結論。局地的「選挙違反」はあるだろうけど、組織的な大規模の選挙不正なんてないと思う。大規模不正が今回も行われていたとしたら、なんで現役閣僚が2人も落選したんだろう。

 

追記:2017/10/26
 10/22の衆議院総選挙の前後に、この記事のアクセスがすごく増えました。この不正選挙論は苦戦を強いられた野党側だけではなく、以下の通り与党側からも山尾議員の当選結果などから選挙の不正を騒ぐ人が増えています。ただ、この結果については毎日新聞が検証を行っており、そんな不正選挙論はデマであることが立証されているのですけど、こういった論が多く出回っている事態を僕はひどく憂いています。

mainichi.jp

 そんな根も歯もない話を広めた結果、有権者は「そういった不正があるんじゃ、自分の投票なんてムダじゃないか」と考える人が増えることだって充分ありうる。結局のところ、不正選挙論を偉そうに語る人は「大勢の知らないことを自分だけが知っている」っていう曲がった特権意識の
発露でしかありません。上記の記事では大阪国際大学で准教授を務める谷口真由美さんは、この傾向をこう語ります。ぜひ、毎日新聞の記事をお読み下さい。

 「最近、右派や左派に限らず不正選挙と騒ぎがち。自分と似た考えの意見ばかり目に入るSNS時代。自分に見える世界がすべてと思い込み『あんなに嫌われる候補が当選するのは不正に違いない』と短絡的に考える人が増えた」

 不正選挙論に踊らされている人たちに向けて心から、「お前ら反省しろ、このバカヤロウ!」とどなってやりたいところです。マジで。

 

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