こんにちは。本日のブログ記事のテーマはアニメ映画「君の名は。」の実写化。今回、このブログで書こうかどうかを迷い、ヘタしたら女性の読者を敵に回すことになるだろうなと考え、敬遠していたネタだったんだけどもいいや、書いちゃえ。このアニメ映画「君の名は。」だけど、わざわざハリウッドで実写化しなくても実は日本で既に実写映画化されています。
君の名は。の実写化!多くの人が思う「やめておけ!」
"
"
出典:君の縄。(レアルワークス)
"
こちら本家。僕はアニメ / 漫画の実写化の成功条件に「原作の忠実さ」「原作の世界を活かした異世界の構築」がカギになると考えていますが、「君の縄。」は高い水準でそれらを満たしているように思います。ヒロインを務めているAV女優「涼川絢音」の「自分は何をやっているんだろう?」といった困惑と憂いに満ちた表情と「それでも与えられた仕事はきっちりこなしてやるぜ!」という意思を忠実に再現しているジャケットのポージングは彼女の高いプロフェッショナリズムを反映させたものになっており、単なるパロディーの域を超えた仕上がりとなっています。さらにキャッチコピー「まだ会ったことのない君を探している」のパロディーである「まだ縛ったことのない縄を望んでいる」というフレーズでは緊縛を極めんとするヒロインが道具の使い心地にこだわるという愚直さ、ストイック性を表現しておりこれまた、非常に味わい深い。ジャケットとキャッチコピーともに最高級のパロディーであり、プロレス実況アナ時代の古舘だったら「これぞまさに本当のパロ・スペシャル」と叫んだことでしょう。プロレスを知らない人たちには何をいっているのかたぶんさっぱりわからないだろうけど。
今日、実を言うと近所のTUTAYAにこのDVDを借りにいったんですけど置いてなかった。ネット界隈ではそれなりに話題になっていた作品なのでわざわざ書くこともないだろうとも思ったけれどもやっぱ書きたくなったので紹介させていただきました。補足になりますがアダルトビデオには名作といわれている物語や有名人の名前などをパロディーとしたものが多数あり、それらは何とも言えない風情、味わいを醸し出しています。興味ある方はぜひ近所のTSUTAYAのアダルトビデオコーナーに飛び込み、そこに溢れているしょうもないフレーズやタイトルなどに身を委ねるのもいいかも。
だけど。昨年公開以降、これだけ騒がれているんだったら観に行っておくべきだったとも思う反面、手垢のつきまくっている少年少女の身体入れ替わり物語っての今さらもなんだかなぁ、とか考えているうちに飛び込んだまさかの「ハリウッド実写映画化」。この作品のファンも、そうでない人もこのニュースを聴いた時「やめておけよ」と、嘆息混じりに呟いたんじゃないでしょうか。
先ほども書きましたが、このように多くの支持を得たアニメ・漫画の実写化には賛否がありながらも作られ続けており、その際、作品の成否を握るポイントは、この2つ。
①いかに実写の世界観を原作に忠実にするか
多くのファンはイラストや活字だけで表現されているキャラたちが実際に動き、声を発するところをそのままの世界観で観たいと思っているわけですから当然。だけど原作が長いため、100分前後の映画では物語の世界観を表現しきれない。という際には「アナザーワールド」「スピンオフ」的な世界観を新たに作らなくてはいけません。その場合には以下のポイントが重要になります。
②原作と共存できる別世界をいかに作るか
原作とは異なるけど、キャラクターの正確や行動原理を的確に捉え、それをきちんと反映させればファンも「原作とはちょっと違うけど、この世界観もアリかな。」と納得させられるだけでなく、中には「原作よりも映画の方が好きだな。」っていうファンも現れるかもしれません。結果的に原作とアナザーワールドの世界観が相乗効果でお互い引き立て合った結果、その物語の持つ世界観がさらに豊かになった。っていう幸せなケースも少数ながら存在しています。
原作つきの実写映像化についてクリエイターたちはあーでもないこーでもないとこの2点について悩みながら作品を作った結果、原作そのものをぶっ壊したと酷評される。っていうのはこの数年、よく見る傾向です。この「君の名は。」も人気作品だけにその実写作品への注目はよりキビシイものでしょう。
そこで僕はこの2点じゃなく、別の方向性を示したい。それは③で具体的に。
③原作に合わせる気がない、反体制な超オリジナル
実写で最も作品のインパクトを与えるものはキャスティングですが、そこで原作のファンや作品を知っている人が想像もできない人物を採用することで意表をつき、度肝を抜いて黙らせる。というのはいかがでしょう。もし日本で「君の名は。」を実写化するとしたら、僕だったら主人公2人をこのキャスティングで行く。
立花龍役 :大仁田厚
もちろんこの二人には「君の名は。」について何の関連性もありません。単に僕の感性がこの二人の演じる「君の名は。」を観てみたいと思っただけです。原作に近づけて失敗するのなら、最初から原作とはかけ離れたキャストを使う。もちろん総スカン確実なのは間違いない。だけど、逆に想像もつかないギャップは逆に強い関心を生むでしょう。あの爽やかな映画ポスターを見たことある人だったら「このキャストであの映画を作ったらどうなるだろう」と興味を持つ人も少なからずいるはず。このキャスティングは極論なんだけども、ハリウッドのドラゴンボールや数多ある原作付きの映画に、ファンが原作との接点を求めた結果ひどく失望させられることになるんだったら、最初から「原作?そんなの知ったこっちゃねぇ!!原作に近づける気なんてさらさらねえぜ!」ぐらいの気概を見せるほうが潔いって思うんだけど。
そんな原作付き映画あるはずない?・・・それが、あるんだな。「ルパン三世」
こっちじゃない。こっち。
昭和50年代に作られた実写ルパン。少しは原作に似せる努力しろ。
以下、キャスティング:ウィキペディア参照
ルパン三世 目黒祐樹(松方弘樹の弟)
次元 田中邦衛
五右衛門 なし
峰不二子 江崎英子(今の人ぜってー知らない)
銭形警部 伊藤四朗
また、この当時ルパンを演じた目黒の「監督とも話し合った結果、原作どおりに作るのはまず無理との判断になったので、原作を意識せず好きなように作ってみようということになった」という、豪快で男気溢れるインタビューを見て思わず呟きました。それもうルパンじゃないだろ!
そういや「君の名は」っていうラジオドラマとドラマもあったな。
![]() 「君の名は。」DVDスタンダード・エディション [ 神木隆之介 ]
|
※日本で実写版を作るんだったら、アニメで声優を務めた俳優2人に、実際に演じてもらうのもいいかも。アニメとイメージが違うなら目をつぶれば大丈夫!アニメの世界観を損ないません!!ってよく考えたらソレもう実写映画じゃなくラジオドラマだよな。
追記:ハリウッド実写化に感じる「反対」より「困惑」って記事に同意。物語の舞台が無国籍な雰囲気だったら海外実写化もアリだろうけど、日本の風景を海外実写されても困惑させられるわな。なんとなくだけど無国籍な日本になりそうだ。
![]() 「君の名は。」DVDスタンダード・エディション [ 神木隆之介 ]
|