サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

動物王国で有名なムツゴロウさんの自伝マンガについて語る

こんにちは。

 サブカルチャーのちょっぴりマイナーな話をメインに扱っているこのブログ。記事ネタはおもに自分の記憶力なんだけどその記憶が意外なところから呼び起こされることも少なくありません。

 今回、紹介させていただくのはこの記事。

www.yukicoco.net

 

 食用ほおずきというめずらしい食べ物について記事を読むうちに「おいしそう」という感想からいつの間にか「あれ?俺はこのほおずき、食べたことないけれど知っているぞ?」という感情になっていったので、記憶を検索。そんでもって出てきたのがこのマンガでした。

 

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 コレ何かっていいますと、ムツゴロウさん原作の少年時代を描いた自伝マンガ。なんと作画が川崎のぼる先生というすげー豪華なタッグによって作られた作品で、今から40年近く前に月刊コロコロコミックで連載されていました。僕が小学生になるかどうかの頃に読んでいたのを今でも覚えています。

 

 お医者さんだった父親が満州国に赴任することとなったために、満蒙開拓団の村に来たムツゴロウ少年と一家の思い出をベースに語られるユニークなエピソードが物語の中心。その中に食用ほおずきの食べ方、味が紹介されていたのです。ただこのエピソードに出てくる食用ほおずきは「食べて美味しい」じゃなく「食べて生命をつなぐ」という、ヘビーなものでした。

 

 父の往診の付き添いで村を出たムツゴロウ少年はその帰路で親子二人揃って吹雪に見舞われます。このままじゃ二人とも遭難する!何とかしないと!そんな時ムツゴロウの父親が見つけたものこそ野生の食用ほおずきだったのです。ムツゴロウ少年は父親に従いポケットいっぱいにほおずきを入れて吹雪の中を歩きながらほおずきを少しずつ食べてどうにか生き延びた。っていう話でした。どこまでが実話でどこまでがフィクションなのかは分かりませんけど、それを見た幼い僕はたまたま自宅にあったほおずき(観賞用)をマンガに習って軽く揉み、口に放り込みました。その途端に酸っぱさと苦さが同居している味が口いっぱいに広がったのでした。食用ほおずき。あらためて食べてみたいと思ったのと同時に、ふと脳裏をよぎった自らの少年時代のどうでもいい記憶。このブログは僕のそんなどうでもいい記憶でできています。

 まだまだ続くぜ俺のマイナー道。今後もどうぞ、ご贔屓に!!  

 


 

※単なる動物好きのおじいさんじゃなく、この人の人生ってパンクロックだよなと思う。 

80年代の愛すべき個性的アイスをまとめて紹介

こんにちは

 今回のブログはもう夏も本番に入ったこともあるので今週のお題「好きなアイス」から。ただ、このテーマで書かれる記事のほとんどは「このアイスが美味しくて好き!」「私のお気に入りはこのアイス」とかいうふうに、アイスの「味」という観点から語られると思うので、このブログではマイナーなアイスを紹介というスタンスで話を進めてみたく思います。ってか、以前書いたアイスにまつわる記事の総まとめなんだけどね。

 ってな具合でまず紹介するのがこの商品。

 

①わたぼうし

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   ロッテのアイスでロングセラーを誇る「雪見だいふく」のプロトタイプ商品。違いはアイスを大福でなく、マシュマロでくるんだ点。

 

www.youtube.com

 コレは昭和50年代の初期に発売された頃のCM。子供の頃に食べてその味が衝撃的でした。その後にこの商品は「雪見だいふく」となって再発売されたんだけども、正直言って僕はわたぼうしのほうが好きだった。30数年の時を経て、このわたぼうしをまた食べたくなったため手作りに挑んだのがこの記事。

 

arrow1953.hatenablog.com

 

②立たされん坊

 アイスキャンデーの棒に「当たり」のマークがあったらもう一本!というサービス。もう一本当たりなんてケチくせぇ!昔は最大で3本当たり!ってアイスがあったんだぜ!

arrow1953.hatenablog.com

 こういう太っ腹なアイス、もう出ないのかなぁ。

 

③ぷらもで〜る

 日本のアイスの歴史でも最大のキワモノ。なんとアイスの棒がプラモになる。

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 この商品を作った人はたぶん天才かバカのどちらか。

arrow1953.hatenablog.com

 いかがでしたでしょうか?これらの商品は現在残っておらず、言ってみれば時代と共にどこかへ行き、誰の記憶にも残らないという結果となった商品。「負け犬」ですはっきりいって。だけどもこれらの商品にはどれも「他社が売れているから、ウチでも真似してやろう」とかいったセコい考えじゃなく「どこの会社も思いつかないもの、作らないものを作ってアイスの市場を俺らで独占してやるぜ!」とかいう野心と意気込みが溢れているように思えます。万人が旨い!というアイスなんかよりも、こういう不器用な奴らの方が魅力的で僕は好き。そして僕はこの不器用なヤツらを多くの人に知ってもらいたい。

 

 


 

今週のお題「好きなアイス」

「ジャンプ放送局」単行本はヘタな漫画なんかよりもおもしろい!

こんにちは。

 本日のテーマは創刊50周年を越える「週刊少年ジャンプ」。おっさんとなった現在の僕も愛読している漫画雑誌です。

 

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ジャンプ放送局。それは漫画よりおもしろい読者コーナー

 ポスターには創刊間もない頃から発行部数650万部を越えた90年代初頭の人気作のキャラが所狭しと並んでおります。だけど、このポスターには僕と同世代のジャンプ読者たちにとっては忘れることのできないキャラたちが描かれていません。そのキャラたちとはコレです。

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左:独身、非モテをよくネタにされたイラストレーター「どいん(土居孝幸)」 

中央:大洋ホエールズ(現在:横浜ベイスターズ)ファンで、後にゲーム「桃太郎シリーズ」作成。人ゲームクリエーターとなった「さくちゃん(さくまあきら)」

右:当時は駆け出しだったけど、気づいたらこれまた人気ベテラン声優。小さい胸ネタなどで、読者にいじられていた「ちさタロー(横山智佐)」

奥:デザイン事務所の経営者ながらも貧乏の似合うキャラとして、多くの読者から愛されていた「榎本◯歳(榎本一夫)※◯印には当時の実年齢が入る」。以外に知られていないけれど、RPGドラゴンクエスト」のロゴデザインを手がけた人でもある。

 以下はジャンプ放送局が掲載されていた1982年~1995年までのコーナーや投稿者ほか関わったスタッフの情報などを網羅したサイト。その緻密さはすげー。

JBS Memorial

 

 この4人の担当するコーナーこそ、下手な漫画より面白かった「ジャンプ放送局」。いわゆる読者の投稿お便りコーナーです。

※上記以外にも担当者はいるけど僕にとって全盛期はこの4人の担当時代。

 人気絶頂だったドラゴンボールの名場面を読者がギャグでパロった「ドラゴンボールのパロディ特集」、読者の周りにいる変人たちのエピソードを紹介する「奇特人間大賞」ほか、読者の考えたドラクエ風モンスターを46都道府県分集めデータ化して、強さを競い合う「JBSクエスト」など、独特な企画に読者も盛り上がりました。

 

ジャンプ放送局が漫画を凌駕した日 

 このコーナーはハガキの投稿者が掲載数、ネタのおもしろさによって獲得できるポイントを競い合うものであり、半年間で獲得できたポイントで優勝者が決まるというのが最大のウリ。その掲載ネタのクオリティも高く、このコーナーの投稿ネタだけで単行本が販売された程でした。ちなみにこのコーナー、掲載漫画の人気を競う読者アンケートで他の連載をぶっちぎり、アンケート3位になったこともあったそうな。

 

ジャンプ放送局は日本エンタテインメントの梁山泊

    このジャンプ放送局はトータルで13年継続。投稿常連の中には後継の投稿コーナー「ジャンプ団」で構成ほか漫画原作などを手がけるライター「井沢ひろし(投稿時代のペンネーム:どんちゃん)」や、「もやもやさまぁ〜ず」などの構成を手がけている放送作家の「北本かつら(投稿時代のペンネーム:竜王は生きていた)」などのプロもいるため、このコーナーは図らずも作家や声優など現在のエンタティンメントを支える人材を育てた養成所であり、なにより桃太郎シリーズとドラクエ誕生にも部分的に関わっていた(さくまあきらドラクエ原作者の堀井雄二と友人)ことなどを考えても、これを雑誌のおまけ的ポジションにある読者コーナーとは呼べません。このジャンプ放送局そのものが壮大な作品だったといってもいいでしょう。もうこういう読者コーナーは現れないだろうな。

 

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センチメンタル・バスの曲は今でも暑い夏に聴きたくなる

こんにちは。

 本日は久々に「今週のお題」ネタでブログを書いてみようと思います。テーマは「私の夏うた」。
 自分が物心着いた頃から現在に至るまで聞いてきた、夏をテーマとする数多くの歌。世間の皆さんはだいたいどういった曲を連想するんだろうと思って、以下のサイトを調べてみました。

 

www.joysound.com

 

 

music.oricon.co.jp

 これらのサイトにあるのはまさに夏を代表する曲でありどれも10年、20年と夏が来る毎に人々の記憶から思い出されて口ずさまれ続けることでしょう。だけど、僕がこのブログ記事で強く推したい曲は上記サイトにはありませんでした。それなりにヒットした曲で、ドラムが刻むリズムも心地いい名曲だと思っていたんだけど、現在となっては殆ど誰も語ることのない夏のうた。「センチメンタル・バス」の「Sunny Day Sunday」をこのブログで推したいと思います。

センチメンタル・バス - Wikipedia

 98年のユニット結成後、99年に同曲がポカリスエットのCM曲に抜擢されたこともあって、圏外をうろつく立場からいきなりオリコンベスト10にランクイン。その後、いくつか曲を発表したもののオリコン10位どころか20位以下を彷徨うこととなり、気づいたら活動を辞めていた、まさにひと夏の思い出ユニット。このCMに出ていた後藤理沙の可愛さもまた、特筆に値しますけど現在の後藤理沙については、特に言う事もありません。

 

www.youtube.com

 このCM放映時、僕は大学4年生。いってみりゃ学生というモラトリアム時代最後を飾った夏のうたということになります。あのアホみたいに長い夏休みや部活の合宿、バイトに明け暮れながらゼミで提出する映画制作のシナリオ執筆。映画作成。どれも懐かしいけどその思い出はもう断片的なものとなっており、明確な記憶とは言い難いものとなりました。その楽しかった!!という感情もひょっとしたら自分の中で美化・改竄されているもので、本当の所はそんなに色鮮やかなものでもなかったのかもしれない。あの頃のゼミの仲間や大学時代の友人、その当時好きだった女の子の表情。どれももやがかかっており、彼らの声や記憶にあることばも、年々ノイズがひどくなっています。たぶんもう数年後には僕は彼らの名前さえ忘れるかもしれません。薄情だけど。

 だけど。僕はあの学生時代最後の夏の質感を、絶対に忘れない。青臭いけどまだ「夢」というものを信じており、それを実現するためにどうしたらいいんだろうか?と足りない頭で考えて、足掻いていた日々を忘れない。周りに元気が出るものが欲しいと思っていた時にこのメロディが気に入り、携帯電話の着信曲に選んだ曲こそが、この曲でした。なんかセンチメンタルな文章になったな。こっ恥ずかしいけれども、たまにゃいい。

 

 

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今週のお題「私の『夏うた』」

ウルトラセブン50周年!みんな意外に知らないセブンの知識

こんにちは。

 7/8よりスタートしたウルトラマンの新作「ウルトラマンジード」。

m-78.jp

 

 メインライターを務めているのは売れっ子のミステリー作家「乙一」っていうだけで期待も大きくなるっていうもんですけど、現在までのエピソードを観た感想としてはただ、おもしろい。自分の出生の秘密を知らなかった少年「朝倉リク」が怪獣出現をきっかけに自らが悪のウルトラマン、「ベリアル」の息子だった事実に戸惑いながらも、人々の危機を放っておけない。そんな葛藤や苦悩をを抱えて戦う正統派主人公に好感をもっている今日、この頃です。前作のウルトラマンオーブより好きかもな。この7月8日はウルトラマンの故郷である「M78星雲」に絡めたのか単なる偶然か分からないところではありますけれども、本日のブログではこの新人ウルトラマンではなく、ウルトラシリーズでオールドファンからもっともアツい支持を受け、今年放映50周年の「ウルトラセブン」を語ろうかなと思います。ちなみにこのウルトラセブン50周年を記念して、こんな商品も発売されるそうな。

 

www.j-cast.com

 

 

 

 さてこのウルトラセブン。基本データは以下の通り。

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身長 :40メートル
体重 :35000トン
得意技:頭部のブーメラン「アイスラッガー
     額のビームランプから打つ「エメリウム光線
             腕をL字に組んで放つ最強技「ワイドショット」
家族 :ウルトラマンタロウの従兄弟、ウルトラマンAの従兄弟(義理)

意外にみんな知らない「ウルトラセブン 

 数多いるウルトラ戦士の中でも3本の指に入るメジャーなキャラではあるけれど、どんなキャラっていうかその人物像については意外に広く知られてはいません。中にはビジュアルを覚えているものの名前が頭に出てこなくて、ついウルトラマンセブン」とかいって間違える不届きな輩もいます。なので最初に覚えていただきたいのはウルトラセブンの本名。 

①本名は「恒点(恒星)観測員340号」

  コレはウルトラ好きだったら知っていて当然な常識だけど、一般的には知られていません。名前どおり元々セブンは地球防衛が役目じゃなくて、太陽系の航路図作成に必要となる情報を得るために地球周辺を訪れて、その周辺の観測業務を行っていた「ヒーロー界の伊能忠敬とも呼べるキャラでした。そして地球に立ち寄っていた時、異星人が地球を狙っていることを知って放っておけなくなり、人類を守るために「ウルトラ警備隊」と共に戦うことを決意してくれた、極めてお人好しなヒーローなのです。ちなみにウルトラセブンは先述した「ウルトラ警備隊」7人目の隊員という意味を表しているコードネーム。更に補足だけど「ウルトラマン」という名も元々は初代ウルトラマンと融合したハヤタ隊員が名付けたものであり、正式名称ではありません。初代の活躍後にM78星雲でウルトラの父大隊長とする宇宙警備隊で、地球の防衛任務に就いた隊員に与えられるコードネームが「ウルトラマン」となったのです。

②最も多くパラレルワールドを生きるウルトラ戦士

   本編のウルトラセブンは宇宙人・怪獣との戦いで受け続けたダメージや疲労のため、最後の戦いに勝利した後に上司の指示に従ってM78星雲に帰っていくところでエンディング。以降はその後を継いで地球で戦うことになったウルトラマンジャック帰ってきたウルトラマン)、ウルトラマンAウルトラマンタロウなどの「ウルトラ兄弟」3人目の兄貴分として弟分たちの戦いをサポートする立場になりますが、コレと別の流れの時間軸にいるウルトラセブンも存在します。それを描いたのがセブンの30周年に作られた「平成ウルトラセブン」と呼ばれるビデオ作品。純粋なウルトラセブンの続編で、ウルトラ兄弟はまったく登場しません。
 

 物語の舞台は最後の戦いから30年後。地球をふたたび訪れたセブンが、戦いを通じて実は「地球の先住民族を滅ぼして地球を奪った侵略者こそが人間」だったと知り、苦悩を抱えるという非情に重くて暗い物語のため、未だに僕は手を伸ばしていません。


 

 

 上述のシリーズとは別にセブン40周年で作られた「ULTRASEVEN X」についても言及。こっちの物語の舞台は同じ地球でありながら、とある湖を境目に存在するもうひとつの地球。そこは高度な情報化によって人類が徹底管理されており、その世界を狙う異星人たちとの戦いを繰り広げるという設定で、セブンのSF的世界や物語の怪奇性、人間社会の風刺など本来の味わいを損なわず、新たなセブンを作りあげたっていう点で評価されてもいいと思うんだけど、今ひとつマイナーな扱いなのでぜひ、多くの人に知ってもらいたい良作。僕は好きだなこの作品。 

 

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 ©円谷プロダクション

 

左がセブンXで、右がセブン。筋肉量が圧倒的にでかく大きいのが特徴です。

ポケモンの元ネタ

   ウルトラセブンの持っていたアイテム「カプセル怪獣」がポケモンことポケットモンスターのヒントになっているというのはそれなりに有名な話だけども「このカプセル怪獣って何?」ってのがおそらく多数なんじゃないでしょうか。
 

 このカプセル怪獣っていうのは諸々の事情でセブンに変身できない場合にダンが使う道具。以下の写真みたく、カプセルの中に怪獣がいて、必要に応じて呼び出されて、セブンの代わりに戦います。物語に出ていたのはこの三体。

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 ©円谷プロダクション

   左からアギラ、中央はウィンダム、右にミクラス。セブンの代わりと言っても実力は劣っているためさほど役に立たない怪獣たちだったけど、その愛嬌あるデザインにファンも多い奴らです。

 

ポケットモンスター - Wikipedia

ポケモンの製作者、田尻智ウルトラセブンファンだったそうで。

 

④ウルトラ6兄弟で最も面倒見のいい兄貴

   M78星雲出身のウルトラマンたちを主人公とする作品で、最も客演が多いのはこのウルトラセブン。強敵に負けた兄弟の前に現れて強力なアイテムを授けたりするほか、同じくピンチに現れて共闘(返り討ちにあうこともある)したり、時にはウルトラマンタロウの誘いを受け、ウルトラ兄弟で集まり、バーベキューを楽しんだり、自ら人間「モロボシ・ダン」として地球防衛軍の隊長を務めたり、なんだかんだいって物語の主役を譲った後もよくみかける「地球びいき」なセブン。後輩の危機には「俺が助けに!」と率先して地球に来るのは常に面倒見のいい性格っていう事もあるんだろうけれど「役目が終わったら地球をブラブラして遊んで帰ろっかな?」みたいに地方への出張を楽しみにするサラリーマン的な発想もあるんではなかろうか?そういや、本編以外でも空想上の孤島「怪獣島」に住む怪獣たちの微笑ましい生活ぶりと戦いを描いたコミカルな番外編「ウルトラファイト」でも怪獣の喧嘩仲裁に苦慮する面倒見の良さを発揮していましたな。

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⑤セブンに関わる人たちのサイドストーリーが豊富

   ここではウルトラセブンでなく、セブンに魅せられた人たちの物語を紹介。最初に紹介するのは、ウルトラセブンのDVDを見て、その世界にどっぷり浸かった女子高生「△□◯(みすまる)ナナナ」(みすまる=340号、ななな=主題歌の「セブン!セブン!セブン!」を表している)とその友人たちのセブンの知識を巡るコメディーの「セブンきゅ〜ぶ」。少女らはセブンの知識を極めるため部活サークル「セブン究部」を作り、世間に対して「ウルトラセブンマンセブンというなぁ!」と叫びながらディープな世界にどっぷり浸かっていくという作品。作中にはセブン本編で使われたセリフとその引用エピソード話数も多数紹介されているので、分かる人には分かるけど、わからない人にはまったく分からないマニアック作品。ちなみに本編で殆ど知られていないものの代名詞として「子門真人の歌っている海外版ウルトラセブンのテーマ曲」というネタもあったけど、俺はその曲を収録しているCDを持っている。

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 お次は以前のブログ記事で紹介させてもらった「セブン」制作に携わる人たちの群像ドラマ「私が愛したウルトラセブン」。92年にNHKドラマ放映されました。


 

詳細は以下の記事。

 

arrow1953.hatenablog.com

  脚本:市川森一の傑作。ウルトラセブンのメイキングエピソードを交えたフィクションだけども、ベトナム戦争がイヤで兵士になることを拒み、国外脱出を図る若い米軍兵士にダンとアンヌ、ウルトラセブンの制作スタッフを絡めた重くスリリングな物語は、ウルトラセブン放映時の世相を反映させた見応えのある作品。NHKで再放送してもらいたい!

 

 

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そもそも日本の「自衛隊」とは何か?を考える前に読みたいマンガを紹介

こんにちは

 森友と加計学園を皮切りに何かと常に騒がしい現、安倍政権。先日は「憲法改正」について、こういったニュースも報道されました。

www.j-cast.com


 

護憲?改憲

 僕自身は憲法をどう考えるかというと改正に反対、つまり護憲の立場にいますけどこの国の将来を考えたうえでこの国の人たちが憲法改正、護憲どちらを選ぶべきかについてを熟慮して意見を戦わせた結果、改正を選択するというのであったら仕方ないとも考えています。この改憲案で焦点になっているものはいうまでもなく憲法9条。現在の自衛隊のあり方などについても実に多くの意見があるため単純に答えなんて出せる筈がない。それこそ、この9条というテーマは現行憲法制定から70年を経ても未だ解釈を巡り議論が続けられている。そんな奥深いテーマをたった3年で改正!なんて軽々しくいうのは僕にいわせりゃ「護憲」「改憲」と立場は違えども誠実に意見を戦わせ続けてきたこの国の戦後史の冒涜以外の何物でもありません。

 さて本題。「護憲」「改憲」という立場で論じられる機会の多い憲法9条。この9条についてどう考えるべきなのか?そもそも自衛隊とはなにか?どうあるべきか?っていう問いについてユニークな意見を提示したマンガがかつてありました。

 

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突撃め!第二少年工科学校

週刊少年ジャンプの「ろくでなしBLUES
週刊少年サンデーの「今日から俺は
週刊少年マガジンの「疾風伝説 特攻の拓

 このマンガは僕らの世代を熱狂させた、90年代少年漫画雑誌三大ヤンキー漫画作品のうち「特攻の拓」の作画を手がけた所十三先生が2000〜2001年に少年マガジンで連載された作品です。物語は中学の卒業後、架空の自衛隊養成学校に入った少年「国尾守(くにおまもる)」の成長を描いた「ヤンキー×ケンカ×自衛隊」=青春みたいな公式になっています。でもこの作品は前作「特攻の拓」に比べあまり注目もされていなかったためか、あっさり終了。だけどこの物語のエンディングで主人公の国尾が語った「自衛隊とは何なのか?」という問いかけについては現在こそ評価されるべきではないかと思っています。その国尾の主張をここで実際に読んでみましょう。

 

自衛隊という組織の矛盾、その意義

 

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出典:突撃め!第二少年工科学校(所十三_講談社

 

  人の生命を守る自衛隊の精神と、平和憲法の理念は相反するものではない。そもそも人間の掲げる理想は現実的かそうでないかっていう程度の低いもんじゃない。

 

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出典:突撃め!第二少年工科学校(所十三_講談社) 

 

 

 平和憲法の維持のためには自衛隊を放棄しなきゃいけないとか、戦争放棄の理念が現実的でないから理念を削除すりゃいいとかそんな単純な話なのか。東西対立の間に日本がいたことから、最低限の自衛力という名目で自衛隊は生まれて、現在も拡大を続けてきている。今や世界でも有数の戦力を持っていながら自衛隊憲法の建前から「軍隊」とは認められていない。

 

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出典:突撃め!第二少年工科学校(所十三_講談社) 

 

 

 だけど、恒久平和の理想を捨てる必要なんかない。大事なのはこの国の人たちが武力放棄という崇高な理想を掲げながらも実現できない現実、この憲法にそぐわない武力を持っていることを歯痒く思いながら、自衛隊とはなにか?という疑問を抱き続けることじゃないか?

 

そしてあなたはどちらを選ぶ? 

 この作品のテーマをブログで文章にまとめてみました。 戦力放棄、恒久平和を語るものの現実問題で「防衛力」という言語のロジックを使って「武力」を手放せない。そんな矛盾を背負っている自衛隊。それについての是非をこの場では述べません。ただ、読者の皆さんに「この国の憲法について考えてみて下さい」っていう提案はさせてもらいたいと思っています。現実にそぐわないので憲法を変えるべきという声も一理あるし、逆にこの自衛隊や日本の抱えている矛盾を世界に堂々と発信して「平和とは何か」を訴える外交という手段もあるかもしれない。どちらにしても、こんなふうにあーだこーだと僕らはもう考えなきゃいけないのです。少なくても改憲したくて仕方ない政府の広報に踊らされる形で安易に答えを導くようなことは絶対にあってはならない。

 

 今後、この憲法や、自衛隊とはなにか??どうあるべきなのかについては僕らも何らかのかたちで意見を表明することなるだろうけどその際、あなたや僕はどんな答えを出すのでしょう。その意見表明についてはもはや待ったなし。どういった答えを出そうとも自由。だけどこの後に及んでも、この国の憲法について考えずにいることはもう許されないってことは自覚しておくべき。

 

補足:自衛隊は矛盾の存在であるべきか否か。少なくとも閣僚たちの好き勝手にできる存在ではないぞ。思い上がるな自民党!!

 

※所先生、作品の画像引用について快諾いただき、ありがとうございました。


 

 

 現在、日本には数多くの自衛隊漫画があるけど、こういう自衛隊と日本の根本を考えさせる漫画がほとんどないのは寂しい。日本の矛盾そのものである自衛隊のあり方を、僕も考え続ける。

自衛隊・自衛官を題材にしたマンガ探したら結構見つかった、13作品

国会前の「共謀罪反対!」デモを生で見てきた感想

共謀罪の成立と数の暴力  

  6/14。今日も得意先を周って企業LANのメンテナンスに勤しんだ後、報告書作成のため自社に戻った時。僕の携帯に与党が共謀罪を成立させるため強引な手を打ったとのニュースが入った。この共謀罪については与党、野党ともに成立と廃案をめぐって毎日激しく争っているが、ここでついに「数の暴力」という現政権の本性を見せたということになる。毎日出勤、帰宅の往復で更新されていく僕の平凡な日常がある町から、20数キロ先にある国会議事堂の前には法案に反対する人達が集って毎日、大声で反対と声を荒らげているという。そこで僕は僕の平凡の拠点からさほど距離が離れていない場所でいったい何が起きているか知りたくなり、山手線と地下鉄を乗り継ぎ国会議事堂前に行ってみた。

 

国会議事堂前に響く声

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 国会議事堂前の駅を降りて総理官邸前の交差点に出る。道路は思いのほか静かで、車も人通りも少なかった。デモなんてやっていないじゃないか?と思いながら周囲を見回していると、どこか遠くから鳴り物と拡声器によって音割れしている女性の声が響いてきた。その声の聞こえる方向にあてもなく歩くと、人の集団らしきものが見えてきた。

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 デモの主催者の発表によると現地に着いた20:30前後には5000人が集結。集合場所の国会正門前交差点を何度か往復して、その発表の人数は妥当だと認識した。人の出入りも激しくて正確な数字を出せないが少なくても3000人〜4000人は確実だ。集まっていた人もお年寄りだけでなく会社帰りのスーツで着ているサラリーマン、各大学の旗を掲げている学生など老若男女が入り交じっている。ただ、なんとなく女性が思っていたよりも多いような印象だ。

 

ツイッターで拾った案内

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大勢の抗議を浴びながら、無言を貫く議事堂

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国会正門前交差点で叫び続ける参加者

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 僕はその集団に入ったり、わざと離れて遠くから眺めては写真や動画を撮影。同時に拡声器から叫ばれている声に耳を傾けてみると、多くの声が溢れてきた。

「安倍辞めろ!」
「金田(大臣)辞めろ!」
「自民、感じ悪いよね!」
「民主主義ってなんだ?」 

 
その叫びは数に任せて横暴を振るう権力に向けた直接の怒りなのは間違いないけど、強さは感じない。デモ参加者の「辞めろ!」という叫びは確かに口調こそ荒っぽい。だけどそれは狂気に任せた暴力的な感情の発露というよりも、この国の権力が強引に持ち去ろうとする「なにか大事なもの」を逆側から引っ張って守ろうとする切実さ、悲壮さを感じさせた。誤解を恐れずにいうとこのデモの参加者のほとんどはおそらく、数に勝る権力の横暴を止められると思っていない。だがそれでも何かをせずにはいられないという切羽詰まったような空気が国会前を覆っていた。デモは権力だけでなく、自分たちの心の奥底にある「政治への諦め」に対する抵抗でもあったのだと思う。

 よく「自称保守」やネット右翼らはこのデモに参加するような人たちやそのデモの主張を「サヨク」「パヨク」などという単語などを交えながらそれらをクレイジーでヒステリックなものであるとあざ笑ったりしているのをネットで見かけるが、それらは事実なのだろうか?東京オリンピックに向けて、テロ行為から国民を守るための法案であると政府は語る。だが、この交差点に集まっている人たちはそんな話を誰も信じていない。寧ろ逆にデモの参加者は「国民の自由を政府から守ろう!」と叫び、正当な手続きを経ないで法案を議決する政府の今回の行為を「クーデター」であり、現政権こそが国民の自由を奪う敵なのだという。どちらの言い分が正しくて、どちらが誤っているのかはこの記事では述べない。だが、少なくても現在の政権は何度も意図的な誤り、いわゆる「ウソ」を僕ら国民につき続けている。あるものを「ない」といい、権力者にとって都合のよくない情報が記述されている行政文書を怪文書と言い続け、弁明が苦しくなると「全ては役人たちの勝手にやったこと」と、弱い者に責任をなすりつける。共謀罪をどう思うか以前に僕自身、政権の発言が信頼に足るものとは到底思えない。たとえ法案について政権の言い分の方が正しかったとしても、デモ側が政権側に向けた「あなたたちの話はとても信用できない!」という訴えはもっともだ。そして、この意見は今やデモの参加者や僕だけにとどまらない。


www.nhk.or.jp

 わざわざでかい声でいわないだけで「この人たちって実は嘘つきなんじゃないか?」と考えている人が増えてきている。そして都議選前の首相演説ではついに安倍とそのお友だちのメチャクチャな振る舞いに耐えかねた人たちが集まり、「安倍辞めろ」コールが周囲を取り囲んだという。

takenori.info

 この空気をまだ政権側は甘く考えているかもしれないが不支持の大きな理由になっているのが「首相の人柄が信頼できない」ことだというのは由々しき事態との危機感を持つべきだ。

 

民主主義ってなんだ? 

 話をデモに戻そう。多くの批判が拡声器を通じて国会議事堂にぶつけられてる中で、時折「民主主義ってなんだ?」という叫びが合間に挟まれているのが何度か聞こえてきた。その叫びは権力側に対しての詰問であり、参加者全員の自問自答でもあり、この場にいないサイレントマジョリティへの訴えにも思えた。「選挙で立候補者に投票して、はい終わり。それは本当に民主主義なんですか?今、数に任せた暴挙で国会が大変な事になっている。あなたはそれを放っておいていいのか?民主主義は誰もが吸っている空気みたいに当たり前にあるものじゃないことに皆さん、気づいて下さい!」
 

 デモを横で見ていた僕自身がそう言われたような気分だった。同時にこのデモは単なる共謀罪反対を訴えるだけでなく、この国のほとんどの人が呑気に信じている「民主主義」というのがどんなものなのかを僕に見せつけた。絶対的多数を得た者は自らの利益を守るため少数を徹底的に叩き、排除する。排除されるのが嫌だったら多数の支持を得て、力を手にして自分たち以外を敵と定めて叩く側に回ればいい。今回の件にしても、数多の閣僚の不祥事にしても、首相の名前を冠した小学校の設立を巡る問題にしても権力側の「悔しかったらお前らも多数をとってみろ!物事っていうのは道理じゃなく数の多さが全てだ!」と言わんばかりの横柄な政権側の態度が目に着く。そしてそんな態度を多くの人が問題にもせず「私の日常には関係ない」としてまともに目を向けない。これが僕たちの信じていた「民主主義」の行き着く先にあるものだったことに僕は少なからず唖然とさせられた。数の多い方が絶対的な権力を持ち、少数派はその横暴に耐えるか意見を曲げて寝返る以外に生きる道がない。そんなのは断じて民主主義ではない。だったら本当の民主主義って何だ?と問われても、現在の僕はその適切な答えを持っていない。そのことが情けない。

 

 このブログのタイトルは「サブカル 語る。」であり、サブカルチャーの雑学なやバカな話などを中心にダベリたくてはじめたものだ。だけど今日僕がこのブログで語りたかったのは「サブカル的な絵空事」ではない。「民主主義国家」の日本で起た平凡なある日の出来事。つまり現実だ。 それも遠くの国の出来事じゃなくて、僕やあなたのいる現実と陸続きになっている世界の現実なのだ。そのことだけは絶対に忘れたらいけない。

  

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 共謀罪が採決された6/15のあるアンケート結果に大笑い。


そしてもうひとつ。共謀罪だけでなく憲法改正ももはや不可避のテーマになった。

 

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※僕、あなたにとっての「民主主義」ってなんだろう?