サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

「君の縄。」それは映画「君の名は。」の実写化作品ではありません

  こんにちは。本日のブログテーマは「君の縄。」アニメ映画「君の名は。」ではなく「君の縄。」です。

 

 

「君の縄。」にみるプロフェッショナリズム

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出典:君の縄。(レアルワークス)

 

 

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出典:君の名は。新海誠

 

 ヒロイン役を務めるAV女優「涼川絢音」の「自分は何をやっているんだ?」という困惑に満ちた表情と「それでも、与えられた仕事はきっちりこなそう!」という意思を同居させたジャケットのポージングは彼女の高いプロフェッショナリズムを反映させており、単なるパロディーの域を超えています。さらにキャッチコピー「まだ会ったことのない君を探している」のパロディーである「まだ縛ったことのない縄を望んでいる」というフレーズでは緊縛を極めんとするヒロインが道具の使い心地にこだわるという愚直さやストイック性を表現しており、これまた非常に味わい深い。ジャケットとキャッチコピーともに最高級のパロディーであり、プロレス実況時代の古舘伊知郎だったら「これぞまさに本当のパロ・スペシャル」と叫んだことでしょう。

君の名は。の実写化!多くの人が思う「やめておけ!」

 ちなみに「君の名は。」本編は未だに観ていません。観に行っておくべきだったなと思う反面、手垢つきまくりな男女の身体入れ替わり物語っての今さらなんだかなぁ、とか考えているうちに飛び込んだまさかの「ハリウッド実写映画化」。この作品のファンも、そうでない人もこのニュースを聴いた時「やめておけよ!」と、嘆息混じりに呟いたんじゃないでしょうか。

 

アニメ・漫画の実写化の成否を握るポイント

 「君の名は。」だけでなく、このように多くの支持を得たアニメ・漫画の実写化には賛否がありながらも作られ続けており、その作品の成否を握るポイント以下2点。

①いかに実写の世界観を原作に忠実にするか

 多くの原作ファンはイラストや活字で表現されたキャラが実際に動き、声を発するところを原作そのままの世界観で観たいと思うわけですから当然です。だけど大抵は100分前後の映像で原作そのものを丸ごと描写などできるわけない。こんな場合には「アナザーワールド」「スピンオフ」的な世界観を新たに作らなくてはいけません。その場合には以下のポイントが重要になります。

 

②原作と共存できる別世界をいかに作るか

 原作とは異なるけどキャラの性格や行動原理を的確に捉え、それをきちんと反映させればファンも「原作とは違うけどこの世界観もアリ」と納得させられるだけでなく、中には「原作よりも映画の方が好き」というファンも現れるかもしれません。結果的に原作とアナザーワールドの世界観が相乗効果で互いに引き立て合った結果、物語の世界観がさらに豊かになった幸せなケースも少数ながらあります。

 

 原作つきの実写映像化についてクリエイターたちはこの2点について悩みながら作品を作ったものの、結果として原作そのものを壊したと酷評されるというのはこの数年、よく見る傾向です。この「君の名は。」も人気作品だけにその実写作品への注目はよりキビシイものとなるでしょう。

 

 そこで僕はこの2点じゃなく、別の方向性を示したい。それは③で具体的に。

③原作に合わせる気がない、反体制な超オリジナル

 実写化で最も作品の印象を決定づけるものはキャスティングですが、そこで原作のファンや作品を知っている人が想像もできない人物を採用することで意表をつき、度肝を抜いて黙らせるというのはいかがでしょう。「君の名は。」を実写化するとしたら、僕だったら主人公2人をこのキャスティングで行きます。

 

宮水三葉(みやみずみつは)と立花瀧(たちばなたき)には

 

宮水三葉役:高樹沙耶

立花龍役 :大仁田厚 

  

 もちろんこの二人には「君の名は。」について何の関連性もありません。単に僕の感性がこの二人の演じる「君の名は。」を観てみたいと思っただけです。原作に近づけて失敗するら、むしろ最初から原作とはかけ離れたキャストを使う。もちろん総スカン確実です。だけど逆に想像もつかないギャップは逆に強い関心を生むでしょう。あの爽やかな映画ポスターを見たことある人なら「高樹沙耶大仁田厚君の名は。を作ったらどうなるんだろう?」と興味を持つ人も少なからずいるはず。このキャスティングは極論だけど、ハリウッドのドラゴンボールや数多ある原作付きの映画にファンが原作との接点を求めた結果ひどく失望させられることになるのなら最初から「原作?そんなの知ったこっちゃねぇ!!原作に近づける気なんてさらさらねえぜ!」ぐらいの気概を見せるほうが潔いって思うんだけど。 

 

 そんな原作付き映画あるはずない?・・・それが、あるんだな。「ルパン三世

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こっちじゃない。こっち。

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昭和50年代に作られた実写ルパン。少しは原作に似せる努力しろ。

 

以下、キャスティング:ウィキペディア参照

 ルパン三世 目黒祐樹松方弘樹の弟)
次元    田中邦衛
五右衛門  なし
峰不二子  江崎英子(今の人ぜってー知らない)
銭形警部  伊藤四朗

 また、この当時ルパンを演じた目黒の「監督とも話し合った結果、原作どおりに作るのはまず無理との判断になったので、原作を意識せず好きなように作ってみようということになった」という、豪快で男気溢れるインタビューを見て思わず呟きました。それもうルパンじゃないだろ!

 

 

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そういや「君の名は」っていうラジオドラマとドラマもあったな。

 

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※日本で実写版を作るんだったら、アニメで声優を務めた俳優2人に、実際に演じてもらうのもいいかも。アニメとイメージが違うなら目をつぶれば大丈夫!アニメの世界観を損ないません!!ってよく考えたらソレもう実写映画じゃなくラジオドラマだよな。

追記:ハリウッド実写化に感じる「反対」より「困惑」って記事に同意。物語の舞台が無国籍な雰囲気だったら海外実写化もアリだろうけど、日本の風景を海外実写されても困惑させられるわな。なんとなくだけど無国籍な日本になりそうだ。

 

 

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安室奈美恵の歌やダンスをそっくり再現した、セガのゲームについて

こんにちは。

 本日のブログのテーマは安室奈美恵。先日の歌手活動引退の報道で世間も騒いでいる今日、この頃です。引退の理由は様々語られているため不明だけど、ほとんど同い年の自分からしたら「まぁそろそろ身体もガタつく頃なので歌って踊っての活動もツライだろうな」なんて考えたりもするけど、彼女が90年代から2000年初頭ごろまでのJ-POP人気を支えた功労者、牽引者だった事は紛うことなき事実。音楽番組やCMだけでなく、女性向けの雑誌や新聞、ラジオなどを含めて安室奈美恵の姿や声などを見聞きしない日はないと言っていいほどの人気っぷり。猫も杓子も「アムロ」でした。

 

俺と安室奈美恵 

 とはいっても僕自身、安室奈美恵についてはそんな詳しくないし、とくにマイナーな知識も持っていない。J-POPもサブカルだけど、彼女については自分は門外漢だし、メジャーな人物をネタに記事書いても面白くないよなと思っていた時、この記事をみつけました。

 

www.yukicoco.net

 

 安室奈美恵とスーパーモンキーズ

 そうだよ!安室はスーパーモンキーズの一員だったじゃねーか!ロッテのマスカットガムのCM曲でデビューしたけど認知度はイマイチで、その後に「安室奈美恵withスーパーモンキーズ」と名称を変え、そうこうしているうちにソロで活動するようになりブレイク。その他のメンバーも「MAX」とグループ名を変更してこちらもブレイク。その辺の記憶をネタに雑感なんかを書けたのに!と、そこに思い当たらなかった自分自身の不甲斐なさを嘆き、同時に「ゆきのココだけの話」に嫉妬していました。そういったマイナー系の話題を得意とする自分がそのネタを扱えなかったことはふとしたスキをつかれて得点されたサッカー日本代表のDFみたいな心境とでもいうか。いや、サッカーの日本代表となったことはないので、実際はその辺、単なる想像なんだけども。

 

 そこで僕の内なる声は僕に語りかけました。「この記事は自分への極上のパスだ!彼女のブログは「安室奈美恵」というテーマへのヒントを提示してくれている。お前の記憶力を駆使しろ!お前だからこそ書ける安室奈美恵の記事とは何なんだ?」と自分で自分を叱咤。2〜3分ほど記憶を辿って・・・あった。コレだ。

www.youtube.com

 

安室奈美恵の歌い方、ダンスそっくり?なゲーム 

 コレはゲームメーカーのセガが開発したセガサターン用の安室奈美恵のゲーム。本人自らがモーションキャプチャーでゲーム開発に参加しており、本人の曲に合わせ、ポリゴンで作られたの安室奈美恵が踊ってみせる作品です。20年ほど前のゲームなのでポリゴンは現在のゲームと比べカクカク。こうやってみるとまるでロボットダンスを踊っているみたいで非常にぎこちありません。技術革新による現在のゲームのグラフィックのすごさに驚くと同時に、昔はこんなカクカクなゲームのグラフィックでも「リアル」だとかいっていたんだよなと思うとしみじみさせられます。

 

 おそらくだけどこのゲーム。全く知らないという人と、どこかで見た記憶があるけど遊んだことはないという人が大半じゃないかと思います。動画を見るとわかりますが、このゲームはコンビニでの販売専用作品。普通のゲームショップでは買えないゲームでした。20年前にゲームメーカーのスクウェア(現在スクウェア・エニックス)がファイナル・ファンタジーⅦの全国販売に合わせて新たな販路を求めてコンビニに注目した事で設立したゲーム販売会社「Degicube(デジキューブ)」が扱っていたため、これを購入できたのはセブンイレブンファミリーマートサークルKサンクスなどのみ(ローソンでは買えませんでした)。このためこれらの店舗では店に設置されていたモニターから安室の曲がダラダラと流れ続け、ポリゴンの安室も踊り続ける光景がどこでも見られました。僕も当時セブンイレブンでアルバイトしていましたけど、うるせーのなんのって。このゲームをなんとなく覚えているという人は僕と同じく、コンビニの販促用モニターでこのポリゴン安室を見たのではないでしょうか。こういうキワモノなグッズが出されるというのは、ある意味で彼女が人気者だった証。安室奈美恵という90年代の日本を代表する歌姫に心より敬意を。

 

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※上記ブログと同じく安室奈美恵をテーマに書いてみたけど、書き手の「安室に向けた愛」は、「ゆきのココだけの話」に勝てませんでした。安室への愛マジですげーわ!!!

リカちゃん人形50周年!オリジナルのリカちゃんを作るイベント紹介!

こんにちは

 以前からブログのテーマに書こうと思っていた「リカちゃん人形」。今年で50周年になります。以前ブログでとりあげたウルトラセブン、少年ジャンプと同い年。

 

arrow1953.hatenablog.com

 

 

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  日本で長きに渡り、子どもたちにとって良き友であり続ける彼女には心から敬意を払います。男の子にとってあんまりお馴染みじゃないリカちゃん人形ですけど、間接的には意外と触れていたりする存在。おニャン子クラブのユニット「ニャンギラス」デビュー曲「私は理歌ちゃん」とか。

ニャンギラス 私は里歌ちゃん - YouTube

 あ、ちなみにリカちゃんの本名は「香山リカ」のカタカナ表記で日本人とフランス人のハーフ。その辺の雑学については以下のウィキペディアこち亀の52巻に掲載されているリカちゃん人形愛好家と両津のドタバタがテーマのエピソード「ときめき変態クラブの巻」をぜひ読んでみて下さい。

app-kochikame.com


 まぁリカちゃん人形の雑学についてはこち亀の上記エピソードとウィキペディアに任せましょう。

リカちゃん - Wikipedia

 

 僕としてはリカちゃん人形50周年にちなんだこんなイベントやコレ何?商品を紹介。まずコレ。 

1、リカちゃん人形手作り教室

liccacastle-event.seesaa.net

 好きな髪の毛の色、髪型のリカちゃん人形を選び、たくさんの小物や洋服などをコーディネートして、自分だけのオリジナルなリカちゃん人形を作ろう!というコンセプトの「お人形教室」が、立川の伊勢丹で9/19まで開催。たまたまこの間、家族で奮発して立川に買い物へと出かけた際偶然見かけたこのイベント。写真ダメとのことなので画像で紹介できませんけれども、やたらカラフルな大量のリカちゃんは見ているだけで圧倒的。立川だけでなく、日本各地でも行われるそうなので、興味ある人は上記ブログを注目。

2、リカちゃんヌードル 

 リカちゃん人形と明星食品チャルメラのコラボで、リカちゃん自らおっさんのコスプレ披露。どんなユーザー層のニーズを想定して作ったのかまったく分からないキワモノです。

 

 

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  リカちゃんヌードル ポトフ味


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   リカちゃんヌードル オニオングラタン味

 パッケージに書かれている「ミラモンド家」というのはもちろん父方の性。リカちゃんの姓は「香山」なのでお父さんは婿養子になりますね。味の感想は「ポトフとオニオングラタンスープに麺を直接ぶっこんだ感じ」でした。これを美味しいと思うかどうかは皆さんに食べていただき、判断を委ねたく思います。

 

3、かどやのリカちゃん 

 今年で50周年となるごま油でお馴染みのメーカー「かどや製油」がリカちゃん人形とコラボ。限定の「かどやリカちゃん」を抽選でプレゼントするそうな。

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詳細についてはこちら

50周年リカちゃんキャンペーン

こういう売り子の女性、実際にいそうだね。

 


 

 ※味云々って言うよりコミュニケーションツールだよねこの商品。会社でこの商品をネタに女性社員とすっげー盛り上がった(笑)

るろうに剣心の北海道編にちなみ、目先を変えた新撰組スポットを紹介

こんにちは。

 本日発売のジャンプSQで連載スタートとなる「るろうに剣心」の北海道編。

jumpsq.shueisha.co.jp

 

 20年前にジャンプでリアルタイムに読んでいたおっさんとしてはこの情報は感慨深くもあり、どんな物語になるかはかなり気になるところであります。どうでもいい話だけど物語の主人公「緋村剣心」はこの時28歳。その師匠である比古清十郎は43歳。所詮フィクションといえ、自分が物語の主人公の年齢をとっくに超え、連載当時、「おっさん」だなと認識していた40代になっている事に淋しさも覚えたりするセンチメンタルな41歳の自分。

 

 さて本題。幕末〜明治が舞台なだけあってこの物語には回想も含め多くの剣客が出演。その中でも対立関係にあった新撰組はかなり大きなウェートを占めています。とりわけ元新撰組の三番隊組長であり、剣心のライバルとして斉藤一をクローズアップしたのはこの作品の功績。それまで殆どの人にとって新撰組沖田総司土方歳三近藤勇でしたから。ただ、僕はこの三人に沖田総司はBカップ」という名言を生み出した女優、牧瀬里穂を加えたいと思います。懐かしいなぁ。

牧瀬里穂 - Wikipedia

 ちなみにウッチャンナンチャンの所属する芸能プロ「マセキ芸能社」はこの牧瀬里穂の人気にあやかり「マセキ里穂」という女性ユニットを期間限定デビューさせていることを覚えている人、いるでしょうか?

ウッチャンナンチャンのオールナイトニッポン - Wikipedia

 

 ほんとにどうでもいい雑学はこの辺にして。さて、この新撰組。東京都多摩地区出身(現在の調布、日野)の近藤や土方らの手で組織されたこともあって、多摩地域新撰組のルーツである
と広く知られており、日野市も新撰組を地域おこしに活用。毎年多くの新撰組ファンが訪れているとのこと。

guide.travel.co.jp

 

 今回紹介するスポットは日野市ではなく、東京都西多摩地区のあきる野市。そのあきる野市にある、都内でもめずらしい醤油醸造会社「近藤醸造」です。

 

 

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www.kondojozo.com

 

 この会社名を見てピンと来ている人も多いでしょうがこの醸造元、創業者の実家が新撰組の局長「近藤勇」らの学んだ剣術「天然理心流」宗家であった「近藤家」と親戚との事。

 

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 明治41年に創業以来、現在都内でも唯一の醤油醸造元です。本社には直売所も併設されており、店内には醤油だけでなく、醤油味のアイスクリームも。

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 創業百年を超える醤油づくりの伝統と、多摩の猛者達を支えた「天然理心流」。2つの歴史に思いを馳せてみるのも一興。新撰組に興味があったらぜひ、皆さんもあきる野市の近藤醸造を訪れてみて下さい。

 

 


 

 

※たぶん北海道編は明治6年に札幌に渡った二番隊組長「永倉新八」も出るだろうな。

面白くないテレビの時間を減らしたら、生活が軽くなった

こんにちは

 世間ではもうそろそろ夏を抜けて秋。今年遅めの夏休みを取ろうとしたらお得意さんの都合でその夏休みの予定もパー。やさぐれている今日、この頃です。このスライドさせた休みは10月に貰える事も確定になったので、今日も怒りを堪えて電車でクライアント周り。現在も電車でちまちまスマホからブログ下書き修正中。そんな僕の近況なんて、どうでもいいか。

 

 さて本題。実は最近、このブログであるテーマを設けています。それは何かというと、普段読ませてもらっているブログについて言及して、そこから話を広げていくということ。そんでもって今回はこのブログ記事。

nikorich9.hatenablog.com

 

 そういや自分自身もロクにテレビ見てません。自分の趣味で見ている「ウルトラマンジード」と娘といっしょにみている「キラキラ☆プリキュアアラモード」、「アバローのプリンセスエレナ」、そのほかNHKの教育番組、ニュースだけで問題なし。このため恋ダンスもろくにしりませんでした。会社で同僚がいくえみ稜原作のドラマ「あなたのことはそれほど」について語っていましたけど、僕に言わせりゃ「テレビのことはそれほど・・・」といった感じです。

 

 この辺で話をもとに戻しましょう。なんでみんなテレビを見なくなったのか?という問いにこのブロガーさんは「番組コンテンツの低下」「You tuberの台頭などによる芸能人の凡庸化」などをその理由にあげています。テレビが面白くないから、みんなも見なくなった。それは確かにその通りなんですけれど、僕はまたもうひとつ大きな理由があるんじゃないか?と考えます。

 それはおそらく「みんな表現者になりたくなったからじゃないだろうか?」 僕の学生時代には「自分の内面」を発露させることのできるインフラがなかった。 あってせいぜいラジオ番組やNTTの伝言ダイヤル、コミケ程度。 ツイッターやブログ、インスタグラムがなかった時代は大多数に自分の思っていること、やってみたいことを伝える手段自体がありませんでした。 だから逆にいうと「大多数に自分を表現するためにはえらい手間がかかっていたのです。毎週1回の番組でハガキを読んでもらうため 毎週10~20枚もハガキ書いたり、漫画描いたり。

 この当時の僕らにはラジオでもコミケでもいいから自分がコレ!と決めた舞台で本気になってスターになろうとしたり、なりたいと願っていたような空気が確かにありました。だけど現在は便利になり、なにもわざわざスターにならなくてもツイッターやブログで自分の声が大多数に届いてしまう。 著名なYoutuberとなるのは大変でしょうが、そこそこの集団に「自分の存在」を発信することは極めて敷居が低くなった。そしてその叫びが届く範囲の中では、人は孤独じゃなくなります。僕の考えるテレビ番組の本質とは「暇つぶし」「話題のためのコミュニケーションツール」のふたつですが、情報を発信して暇つぶしができるだけでなく、コミュニケーションもできるんだったらそりゃ誰だって受動的な「メディアの受け手」より「メディアの発信者」になりたいよな、という話です。
  

 ただ、そこには同時に以下の危うさも潜みます。自分の声を拾ってくれた人から気が合いそうな人を選んでグループを作る。 気が合いそう=価値観が同じなので、他の価値観に対する興味を失っていく。 個人の嗜好はタコ壺みたいに細分化されていき、異なるものは交わることもない。 異なるものに触れる事がなければ好奇心も日常に求める刺激も欲することはない。 また、僕を含めたこういうインディーな表現者が多数現れた事で「情報の玉石混交」がひどくなっているという点も忘れてはなりません。情報の正誤性と質、独自性、それを公開するモラル諸々が良く言えば「雑多」で「多様」だけども悪く言えば「野放図」であり、 その負の側面がフェイクニュースみたく他人を貶めることだけを目的にした情報を広げ、差別を助長するということも起こる。これこそがこの10年間のネットをめぐる現状であり、どう克服するべきかという課題だというのが僕の認識です。僕らは情報の受け手でもあり発信者でもある。その両面のモラルを考えなくてはいけないというめんどくせー時代を生きなくてはいけない。結構、コレってシンドイよね。

 

www.pojihiguma.com

 メディアの多様化っていうか、面白くないテレビをダラダラ見る時間がもったいなく、ただ目的なしに映像と音楽を流しているのがめんどくせーっていう立場でテレビでを見なくなった僕。上記のブログのテーマ、「テレビで国民がバカになるか?」といった疑問は昭和30年代の評論家、大宅壮一の語った「一億総白痴化」論をルーツとするもので、その論拠となっているのは「テレビは受動的に映し出されてくる映像、音声を聞くだけなので想像力や思考力を低下させる」っていう指摘なんだけども、その情報の受動態でいる事に飽きちゃったのが現代。大宅壮一もこんな時代を想像できなかっただろうな。えらい時代になったなぁ、と思う。 

一億総白痴化 - Wikipedia

 

 そうこう言っている間にそろそろ目的駅。皆さんも、どうかお仕事頑張って!あと学生は思いっきり夏休み楽しんでおけ!もう、こんな長いモラトリアムねーぞ

 


 

海パン刑事の元ネタはこち亀ではありません!

こんにちは

 本日のブログはこの話題から。

nlab.itmedia.co.jp

 コレどういう話かっていうと福岡県警が海水浴に来た客の荷物置き引きの防止策として、水着姿の私服警察を海に派遣。その効果も上々とのことでまぁ結構な事だけど、この話題で使われている「海パン刑事」なるフレーズの元ネタを「こち亀」のゲストキャラ「海パン刑事」こと汚野刑事だと思っている人が多いそうな。

 

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出典:こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本 治)_集英社

 

 

特殊刑事課 - Wikipedia

 こち亀では警視庁で犯人検挙率No,1を誇る超エリート刑事として登場。隠し事が大嫌いな性格で籠城する強盗犯などの前では自ら海パンを脱ぎ、全裸になって説得を試みたりした事で両津に変態扱いされたインパクトの強いキャラでした。ただ、このキャラも本来の海パン刑事のパロディーであり、その元ネタを語る機会もあまりありません。なので、改めて本日は本来の海パン刑事について語ってみたく思います。

 

 まず、本来の海パン刑事ってナニ?それは写真左でギターをひいてるこの人。

 

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※写真は以下のブログより

DVD-BOX「北野ファンクラブ」 - じゃがいも畑でつかまえて

 

 

 海パン刑事っていうのは90年代に放映されたビートたけしの深夜番組「北野ファンクラブ」のコントドラマに出てくるキャラでした。それをこち亀作者の秋本治さんがネタとして登場させたのが皆さんも良くご存知の海パン刑事だったんだけど、深夜番組とこの頃500万もの発行部数を誇る怪物みたいな漫画雑誌とじゃメディアの影響度は比べ物にもなりません。結果、パロディーがオリジナルを飲み込んだ形で「海パン刑事」の名は世間に広まったのでした。 

 

北野ファンクラブ - Wikipedia

 

 テレビ化された深夜ラジオとも呼ばれるこの番組のコンセプトは「下品」。放送禁止用語を連発しまくり、たけし軍団の全裸出演なども当たり前のように毎回行われており、現在のキツい規制では放映そのものができないほどひどい番組でした。ひどいんだけど、僕、大好きでした。

 

 僕はPTAが眉をしかめるような「エロ」や「下品」さがテレビで許されたギリギリの世代。11PMやその後番組のEXテレビテレビ東京の伝説的なエロ番組「ギルガメッシュNIGHT」などなど。そういったものが許されなくなったのは、ある意味でこの国の人権意識やモラルの成長であるともいえるんだけども、やっぱりさびしくも思うおっさんな自分。

 

 

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動物王国で有名なムツゴロウさんの自伝マンガについて語る

こんにちは。

 サブカルチャーのちょっぴりマイナーな話をメインに扱っているこのブログ。記事ネタはおもに自分の記憶力なんだけどその記憶が意外なところから呼び起こされることも少なくありません。

 今回、紹介させていただくのはこの記事。

www.yukicoco.net

 

 食用ほおずきというめずらしい食べ物について記事を読むうちに「おいしそう」という感想からいつの間にか「あれ?俺はこのほおずき、食べたことないけれど知っているぞ?」という感情になっていったので、記憶を検索。そんでもって出てきたのがこのマンガでした。

 

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 コレ何かっていいますと、ムツゴロウさん原作の少年時代を描いた自伝マンガ。なんと作画が川崎のぼる先生というすげー豪華なタッグによって作られた作品で、今から40年近く前に月刊コロコロコミックで連載されていました。僕が小学生になるかどうかの頃に読んでいたのを今でも覚えています。

 

 お医者さんだった父親が満州国に赴任することとなったために、満蒙開拓団の村に来たムツゴロウ少年と一家の思い出をベースに語られるユニークなエピソードが物語の中心。その中に食用ほおずきの食べ方、味が紹介されていたのです。ただこのエピソードに出てくる食用ほおずきは「食べて美味しい」じゃなく「食べて生命をつなぐ」という、ヘビーなものでした。

 

 父の往診の付き添いで村を出たムツゴロウ少年はその帰路で親子二人揃って吹雪に見舞われます。このままじゃ二人とも遭難する!何とかしないと!そんな時ムツゴロウの父親が見つけたものこそ野生の食用ほおずきだったのです。ムツゴロウ少年は父親に従いポケットいっぱいにほおずきを入れて吹雪の中を歩きながらほおずきを少しずつ食べてどうにか生き延びた。っていう話でした。どこまでが実話でどこまでがフィクションなのかは分かりませんけど、それを見た幼い僕はたまたま自宅にあったほおずき(観賞用)をマンガに習って軽く揉み、口に放り込みました。その途端に酸っぱさと苦さが同居している味が口いっぱいに広がったのでした。食用ほおずき。あらためて食べてみたいと思ったのと同時に、ふと脳裏をよぎった自らの少年時代のどうでもいい記憶。このブログは僕のそんなどうでもいい記憶でできています。

 まだまだ続くぜ俺のマイナー道。今後もどうぞ、ご贔屓に!!  

 


 

※単なる動物好きのおじいさんじゃなく、この人の人生ってパンクロックだよなと思う。